「まいど!セレッソ」のオフ企画、選手別レビュー!
J1昇格を決めた2016年。選手にとってのこの1年を、日頃から取材を続けてきた番記者ならではの視点で振り返ります。


丸橋祐介の2016年

左サイドバック・左ウイングバックとして、リーグ戦40試合(第13節はベンチメンバー、第26節は累積警告による出場停止)、J1昇格プレーオフ全2試合、天皇杯全3試合に先発出場。シーズンを通してケガなく、安定した活躍を見せてくれた。

第18節・FC岐阜戦(アウェイ) でJリーグ通算200試合出場を達成。ホームで行われた翌第19節・徳島ヴォルティス戦 の試合前に行われた200試合達成セレモニーでは、ご家族からの花束贈呈でよきパパぶり も垣間見えた。
チーム内では、天然の癒し系キャラ。常に選手たちの真ん中で笑っている姿があり、セレッソオフィシャルマガジン「12th」の人気企画『マルとも』でも絶好(口)調!公私ともに充実していることがうかがえた。

精度の高い左足クロスは、対戦相手にとっての脅威に。また、運動量豊富に上下動するための体力や力強さも増し、課題だった守備面を攻撃面で補って余りある活躍ぶりだったと言えるだろう。
そんな丸橋の今季ベストシーンを選ぶなら、第30節・ツエーゲン金沢戦で松田陸選手の右からのクロスを杉本健勇選手がヘッドですらし、丸橋選手が左足ボレーシュートで決めた先制点。また、セットプレーのキッカーを務めることが多かった今季、J1昇格を手繰り寄せたプレーオフ決勝・ファジアーノ岡山戦 で、清原翔平選手の決勝点を演出した右CKも忘れがたい。

来季の舞台はJ1。そこで左サイドのナンバー1選手として活躍し、Jリーグアウォーズでのベストイレブン選出や、同期の山口蛍選手とともに日本代表選出…というのも視野に入れてもらいたい。

ライターからひとこと

今季、丸橋選手からよく聞かれた言葉が、「チームとして戦いたい」「最後まで全員で声を掛け合えた」「みんなが90分間集中できてよかった」という、個よりも全体を見渡したようなコメント。取材する私たちも、自然と彼がチームで主軸・支柱になってきていることを感じました。得点やアシストで結果を残した試合でも、「僕は蹴るだけ。中に強い選手がいた」「いいボールが来たので、僕は合わせるだけ」と、周囲の選手への賛辞を忘れません。
2009年にU-18から昇格し、来年でプロ入り9年目。3年ぶりとなるJ1でも、チームを思い、個としても輝く姿を見せてほしいですね。

文・和田りつ子

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