「まいど!セレッソ」のオフ企画、選手別レビュー!
J1昇格を決めた2016年。選手にとってのこの1年を、日頃から取材を続けてきた番記者ならではの視点で振り返ります。



松田陸の2016年

小さい頃から応援していたというセレッソのユニフォームを身に纏い、故郷の大阪に錦を飾ることになった今シーズン。

新加入ながら、その負けん気の強さと高い身体能力で、右サイドバック・右ウイングバックとしてチームメイトからの信頼は試合ごとに増し、チームで唯一のリーグ戦全42試合先発出場を達成(出場時間3,733分もチーム1!)。J1昇格プレーオフ2試合、天皇杯も2試合(3回戦・鳥栖戦以外)で先発出場するなど、必要不可欠な存在になっていた。

攻守ともに、気持ちの伴う強さで「右サイドに松田陸あり!」を表現。中央や逆サイド・左からのチャンス時には相手のマークを外して右サイドを駆け上がり、2人目・3人目の動きを実践してチームの攻撃の幅を広げていた。また、右サイドからのクロスの本数はJ2リーグ2位と、対戦相手にとって「嫌な存在」であり続けた今季。
第16節・カマタマーレ讃岐戦 でのアディショナルタイムの同点弾となった丸橋祐介選手からのアーリークロスに合わせた得点は何度見てもすばらしい!ただし、今季はこのゴールを含めても2得点のみ。来季への期待を込めて言わせてもらうなら、もう少し決定機に得点を決めきる力があれば鬼に金棒なのですが…。

ライターからひとこと

活躍した試合の後も満足した表情を見せず、「まだまだできた。もっとやれると思うので」と語るハングリー精神で、さらなる成長を見せてきた1年。先輩選手にも物おじせずに話し掛け、コーチングする姿は頼もしい限り。
J1昇格プレーオフの前には、「球際は気持ちで上回ったほうが勝つ。絶対に負けたくない。僕は最終ラインで声を出して守るだけ。得点は前線の選手がきっと取ってくれるから…。こういうプレッシャーのかかる試合を楽しみたい」。仲間と自分を鼓舞する、松田陸ならではのコメントを残していた。
11月22日(いい夫婦の日)に入籍、結婚。よき伴侶も得て、来季のさらなるパワーアップにも期待したい。

文・和田りつ子

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