実り多きシーズンの終わりに、番記者が思いを込めて各選手たちの活躍を振り返ります。
茂庭照幸の2017年
5月14日のJ1第11節・広島戦 で途中出場。J1通算300試合出場を達成したこの試合後に、「どのチームでこの数字を達成するかというのが大切だと思った。『セレッソ大阪で達成できた』というのが個人的にすごくうれしい」と、セレッソ愛にあふれたコメント。偉業を祝して5月24日のルヴァンカップ・グループステージ第6節・神戸戦 の前に行われたお子さんたちからの花束贈呈では、スタンドからも盛大な拍手が起こりました。今季、リーグ戦の出場はこの1試合のみでしたが、ルヴァンカップでは準決勝まで9試合に先発出場。粘り強く戦う試合内容は『リーグ戦組』をも鼓舞し、「『ルヴァン組』が良いバトンを渡して、チーム一丸で優勝できた」と、存在感を示しました。
「リーグ戦にも、もちろん出場したい気持ちはあります。でも、みんなが出たい、出たい、と言っていてはチームがまとまらない」とも言い、リーグ戦とカップ戦で選手を使い分けるターンオーバー制を受け入れ、時にはJ3リーグにもオーバーエイジ枠で参戦(4試合出場)しました。
紅白戦でも相手FWに仕事をさせないガッツあふれる献身プレーで、『リーグ戦組』は常に緊張感を強いられたはず。輝かしい今季の結果には、“縁の下の力持ち”モニさんの存在が不可欠でした。
ライターからひとこと
いろいろな雑誌や新聞を見ていただきたい。そこにいるのは、カメラを向ける相手の要求に応じて表情をしっかりつくってくれるモニさん!出場する試合前は多くを語らず、試合後にはきちんと話す。時と場をわきまえ、的確な状況判断と表情、時には声色にまで配慮して話してくれる、それがモニさん!J3リーグの試合後、「僕はいいんで、若い選手たちに話を聞いてやってください」と、集まったメディアにきちんと挨拶して送迎バスに乗り込む…そういう選手だから、誰もがリスペクトするのですね。以前、インタビューをさせていただいた際に「掲載前の事前チェックを」とお願いすると、「結構です、信頼していますから」と爽やかに…こういう人柄だから、長く愛される存在でいられるのですね。
J1通算300試合出場を達成した試合後に、サポーターの皆さんの前で撮影した集合写真 。あの写真の選手たちの表情が、すべてを物語っていますよね。それがモニさん!なのです。
文・和田りつ子
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