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第10回 夏休みに成長、強豪にも大善戦
2014年は夏のリーグ休止期間も短いオフを取った以外はトレーニングを続け、学校の夏休み期間には、南津守のクラブハウスに泊まり込んで3泊4日の強化キャンプを実施。午前中はフィジカルトレーニング、午後には練習試合が行われるというハードな内容だったが、寝食をともにした4日間でチームの結束は強まった。3日目の夜には、セレッソ大阪堺ガールズの選手たちが中心となり、夕食を準備。全員でカレーを食べてキャンプを締めくくった。
少しずつではあるが、着実に力はついていた。高校生になって筋トレを行うようになり、当たり負けしない体が作られ、戦術理解も進んでいった。オフ・ザ・ボールの動き、ボールの取りどころ、奪ってからの運び、コンビネーション……若さと、サッカーに対するひたむきさで、ぐんぐん吸収していった。
南津守での夏合宿。レディース、ガールズがカレーを手に集った珍しい1枚。
夏休みが終わり、リーグが再開。9月13日、上位争い中のノジマステラ神奈川相模原をホームに迎えた試合は、互角の戦いになった。放ったシュートは14本、あと一歩まで追い詰めたものの、終盤にゴールを奪われての惜敗。「やろうとしていたことはかなりできるようになった。でも、90分間切らさずにやること、シュートを決めきることは課題」。試合後、監督(当時)の竹花友也はこうコメントした。
次節には、スペランツァFC大阪高槻と対戦、前半こそ相手に押し込まれて2失点を喫したものの、後半は反攻に転じた。運動量で相手を上回ると、ボールを支配して松原志歩のゴールで1点差に、勝岡美結がCKを頭で合わせて同点にした。その後も決定的なチャンスを作り、2-2のドロー。開幕2戦目で対戦した時とは全く違う内容に、「夏にいっぱい走って厳しい練習をしました。その成果が出ています」と、松原志歩。努力が報われ、チームのムードはよくなっていった。
【その後】
南津守での夏合宿は印象に残っています。ガールズの選手たちが岡本三代ガールズ監督(当時)の指導の下、玉ねぎやニンジンを切り、カレーを手作りしました。みんなもりもり食べて、暑さを吹き飛ばしていました。夏以降の巻き返しの原動力となったと思います。
文・橫井素子
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