10月2日(日)2016明治安田生命J2リーグ第34節
セレッソ大阪 - 清水エスパルス (14:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
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 清水エスパルス(5位/勝点57)にとって前節で2位・松本山雅FC戦に敗れた(0-1)ことは本当に大きな痛手だったが、目標はあくまで“J1自動昇格”であることに変わりはない。そのためには、残り9試合すべて勝つぐらいの快進撃が必要であり、その勢いをつける意味でも今節のセレッソ大阪戦は絶対に勝たなければいけない試合となる。本当に引き分けでも許されない戦いだ。
 また、今の清水にとって大きな課題となっているのは、上位チームになかなか勝てないこと。今季は現在J1昇格プレーオフ圏内にいる5チームには1度も勝てておらず、このままではJ1に上がる資格があるとは言えない。セレッソ、京都サンガF.C. 、ファジアーノ岡山との対戦はまだ残っているので、まずはセレッソに勝って流れを変えることも欠かせない。

 もちろん、セレッソの強さは十分に承知しているが、「力のある相手なので戦いやすいということはないけど、松本に比べればグラウンドも良いでしょうし、自分たちのサッカーを出しやすい相手かなと。相手も前に来るだろうから、そのギャップとかをうまく突ければいいと思います」と司令塔の河井陽介は語る。
 清水はJ2でもっとも多く点を取っているチーム(総得点62)であり、攻撃が自慢のチーム同士の戦いは非常に見ごたえのあるものになるはず。小林伸二監督も「個人個人の戦いも含めて、攻め勝ったほうが勝つ試合だと思う」と語っている。どちらもボールをしっかり保持することが信条のチームであり、高い位置でボールを奪ってからのショートカウンターも持ち味の1つ。そう考えると、自分たちの良い面を出し合いながら、その良い面でどちらが上回れるかということを、清水としては大きなテーマにしている。

 清水のチーム状況としては、右MFの枝村匠馬、右サイドバックの六平光成と右サイドでケガ人が相次いでいるが、それを補うメンバーは揃っており、練習でもさまざまな組合せを試している。最終的に誰が入るかというのは、地元の番記者でも予想できないので、メンバー表が配られてからのお楽しみだ。

 昇格争いの行方を大きく左右する大一番。当然重いプレッシャーはかかってくるが、清水のほうには守りに入る要素はない。セレッソ出身の村田和哉は「(上位との)直接対決で勝っていくしか我々の未来はないと思うし、本当に注目が集まる試合。自分としては古巣が相手なので燃えるものがあるし、そういう状況を楽しみながら、勝利につながる仕事をしたいと思います」と語る。
 お互いに自分たちのストロングポイントを前面に出しながら、がっぷり四つの真っ向勝負で雌雄を決する。清水としては、アウェイであってもそんな戦い方をもっとも望んでいる。

文・前島芳雄