10月23日(日)2016明治安田生命J2リーグ第37節
セレッソ大阪 - モンテディオ山形 (14:00KICK OFF/金鳥スタ)
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「1年でのJ1復帰」を掲げてスタートした今シーズンだった。しかし、モンテディオ山形は前節を終えて6位・京都サンガF.C.と勝点20差。残り6試合でのJ1昇格プレーオフ進出が不可能となったため、J1へのチャレンジは来シーズンに持ち越された。
 ……と書きたいところだが、これは正確な表現ではない。J2残留をまだ確定できずにいるからだ。J3降格圏の21・22位の勝点は現在33。18位・山形の勝点39は安全圏とは言えない。前節・東京ヴェルディ戦でようやく後半戦2勝目を挙げたが、未勝利の期間が続けば、降格ラインはすぐに近づいてくる。5月28日の第15節・FC岐阜戦を最後にアウェイで勝てていなくても、相手が自動昇格を争っているセレッソ大阪でも、今節はなんとしてでも勝点をもぎ取らなければならない理由がそこにある。

 J1からの降格1年目でここまで低迷した理由は、得点力不足にある。ここまでの総得点は34、1試合平均「1」を下回る。32点の金沢に次いで、熊本とともにワースト2にあたる。ディエゴ、林陵平、そして大黒将志と実積のあるゴールゲッターを擁しているが、チームトップはディエゴの7点どまり。ゲームプランから大きく外れない試合をし、それなりにシュートチャンスを作っても、複数得点が奪えない現状では、先制しても優位に試合を進められず、先制を許せば逆転の難しさに重い空気が漂う。

 思えば、セレッソと前回対戦した第4節 は、今シーズンを暗示するような内容だった。山形は開幕アウェイ3連戦を終え、ようやく迎えたホーム開幕戦で今季初勝利を目指したが、守備は機能したものの得点が入らず、アディショナルタイム直前、田代有三に決勝ゴールを決められた。山形はここから4連敗で一時最下位に。この試合中に相次いで負傷した石川竜也、佐藤優平の長期離脱もシーズン通しての痛手となった。

 今節はその前回対戦のリベンジマッチであり、J2残留へ向けすべてを懸けて勝点3を取りにいく試合。ディエゴを出場停止で欠くことは痛いが、セレッソアカデミー出身の松岡亮輔、宇佐美宏和も主力として活躍している。守備での貢献度が高い松岡は現在、攻撃でも2試合連続でゴール中。試合当日は32歳のバースデーでもある。

文・佐藤円