11月6日(日)2016明治安田生命J2リーグ第40節
セレッソ大阪 - 愛媛FC (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 愛媛FCの今季の目標は、昨季に続いての2年連続J1昇格プレーオフ進出。そして、そのJ1昇格プレーオフで昨季味わった悔しさを晴らすことであった。

 しかし今季の愛媛、ここまでの負け数こそ8と上位陣と遜色ないが、良い内容の試合を繰り広げても、得点力不足に悩まされて勝ち切れない試合が続いた。引き分け数は、ここまでの試合数の約半分にもあたる『20』。これにより効率的に勝点を伸ばすことができず、第38節終了時点でJ1昇格プレーオフ進出の可能性は絶たれてしまった。
 ただ、その直後の試合となった前節でも、勝利に対するモチベーションを下げることなくファイトし、3ゴールを奪ってツエーゲン金沢に快勝。5試合ぶりの勝点3を手に入れると同時に、目標が潰えてもプロとして最後まで戦う姿勢を結果で証明した。

 今季の愛媛は組織立った守備とハードワークを武器に開幕当初から失点が少なく、その堅守ぶりはチームのストロングと言えるものだ。一方でシーズン中盤までは得点力の乏しさが否めず、1点に泣く試合も少なくなかった。しかし、夏場以降は表原玄太、白井康介などの若手選手の台頭によりチーム内での競争意識が高まり、徐々に攻撃陣も活性化。とりわけチームの1トップを務める阪野豊史は直近8試合で8ゴールと絶好調をキープ。前節も2ゴールを奪って勝利に大きく貢献している。

 愛媛とセレッソ大阪の戦力差は明白。愛媛の指揮官・木山隆之監督も「力で言えばこのリーグでは1、2を争う」とセレッソのチームとしての能力の高さは認めるところ。しかし、「順位でいうと彼らのほうが当然上」としつつも、「セレッソとは昨季1勝1敗1分(J1昇格プレーオフ含む)。今季は1分。僕自身の中でいうと、セレッソとは五分。なので今回で勝負をつけたい」とライバル心を露わにする。そんな思いを抱くのは、やはり昨季J1昇格プレーオフでの屈辱のドロー敗退の記憶があるからだ。
 木山監督が率いたこの2季の戦績は五分も、「昨季の時点では、力の差を見せつけられたと思う」と内容で対等に渡り合ったとは思っていない。しかし、「今季1年で、セレッソに対して自分たちがどれくらいやれるようになったのかを試してみたい」と挑戦意識を持ってキンチョウスタジアムに乗り込むつもりだ。

文・松本隆志