11月27日(日)2016 J1昇格プレーオフ準決勝
セレッソ大阪 - 京都サンガF.C. (15:30KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 リーグ戦2回(京都の1勝1分)と天皇杯2回戦 に続き、今季4回目の京阪ダービーはJ1昇格プレーオフ準決勝!セレッソ大阪さま、どうぞ、お手柔らかにお願い申し上げます。

 京都は、これが3回目のJ1昇格プレーオフ挑戦。2012年、2013年の2回は3位で進出したが、今回はこれまでと違い、年間順位5位という立場での挑戦で、「不利な条件でのスタート」(石丸清隆監督)。ここから追い上げなければいけない。そのプレッシャーとの戦いもある。

 昨季はセレッソ大阪でJ1昇格プレーオフを戦った男・染谷悠太は、試合のポイントを語る。
「独特の空気があるので、いかに『勝ちたい気持ち』を前面に出してプレーできるか。キックオフと同時に、そして笛が鳴って試合が終わるまで、出し切れるかというのが大事になると思います」
 J1昇格プレーオフの難しさ。それは普段と違う規定(90分で引き分けの場合、成績上位が勝ち上がる)ゆえに起こる。京都が先制したら、京都はどう試合をすすめるか。逆に、セレッソが先制したら、セレッソは守りに入るのか。これは、スコアが動いた時間帯などによっても変わる。そのあたりの難しさも含め、染谷は「勝ちたい気持ちを前面に出さなくてはいけない」と、自身の得た経験を伝えようとしている。
 J1昇格プレーオフに向けた、この1週間。染谷は「練習でいい雰囲気を作って行くということが良い準備になると思う。試合に出ている・出ていないではなく、チームとして本当にいい準備ができるように、セレッソ戦に向けてやっていけたら…」と、思いを語った。

 メンタルも重要だが、試合のポイントを絞ることも大事。石丸監督はセレッソの印象を「スター選手揃い」と簡潔に評した。柿谷曜一朗も復帰し、「誰からでも、どこからでも点を取れるチーム」と警戒感を隠さない。第26節 で3-0から追い付かれて引き分け、天皇杯でも先制しながら追いつかれ、延長で逆転勝利されたことを考えれば、当然すぎるほど当然だろう。
 今季、サンフレッチェ広島から期限付き移籍でシーズン途中から加入した吉野恭平は、その第26節と天皇杯でセレッソを対戦しているが「自分が出場してまだセレッソに勝っていないし、チームとしても今季1勝1分1敗。最後に勝って…」と、闘志を燃やす。吉野は「誰に気を付ければいいかわからないほど、個々の能力は高い」としながらも、特に山口蛍について「ボールを奪うというところで自分とタイプが似ているところもあるし、日本代表選手がどれくらいレベルの高いプレーをするのか楽しみ」と、挑んでいく気持ちを隠さない。

 また、京都としてはセレッソの布陣も気になるところ。京都戦では3バックで結果を出して来ているが、最終節は4バックだった。石丸監督は「多分こう来るだろう、というのはありますけど」と、多くは語らなかったが…。状況に応じての酒本憲幸の投入など、気になるポイントは少なくない。
 だが京都も、今季7得点の堀米勇輝が体調不良から復調。本人も「大丈夫です」と言い、監督も「問題ないと思いますよ」と太鼓判を押し、ベストメンバーを組める状況だ。京都は、全力で勝ちに行く態勢を整えている。はたしてどんなゲームになるか…期待は膨らむばかりだ。

文・武田賢宗