4月12日(水)JリーグYBCルヴァンカップ第2節
ヴァンフォーレ甲府 - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/中銀スタ)
試合写真・コメントなど チケット
----------

ヴァンフォーレ甲府は、ホームでなかなかセレッソ大阪に勝てないのに、アウェイでは意外と勝てている印象(J1ではホームで0勝1分3敗、アウェイで4勝)。ただ、今回は3年ぶりの対戦で監督も選手も変わっており、現場はそんなことはあまり意識していない様子。

今季、吉田達磨新監督を迎えた甲府は、スタートポジションを昨季の5-4-1から5-3-2に変更。4枚から3枚に減った中盤は両サイドが広くなるので守備の負担が大きいが、ウィングバック(5枚のディフェンスラインの両サイド)と3ボランチの連携でサイドに追い込んでボールを奪う積極的な守備をキャンプから磨いてきている。また、1トップから2トップに前線を1枚増やしたことでキープ力やコンビネーションを高めて積極的にゴールを狙うことを目指している。攻撃面はまだ大きな変化は出せていないが、2トップのパスコースの限定から始まる守備は一定レベル以上のオーガナイズはできている。

ただ、ルヴァンカップでは先発が大きく入れ替えるので、それを普段の紅白戦ではBチームとしてプレーする選手たちが発揮できるかどうかがポイント。
選手層では甲府よりセレッソのほうが厚く、名前も経験・実績もある選手が多い。甲府の何人かの選手に「セレッソは水沼宏太、山下達也、茂庭照幸、田中裕介、丸岡満などの有名選手たちが先発しそうだけど?」と聞くと、「相手がどうこうよりも、自分たちがどう戦えるかだと思います」という答えが返ってくる。ルヴァンカップで先発の可能性がある選手とっては、相手対策よりも自分がチームのやり方をいかに表現できるかのほうが重要な課題。それをやり切ることでリーグ戦のメンバー争いに加わりたいという気持ちが強かった。

元セレッソの黒木聖仁(日章学園高→セレッソ→長崎→甲府)はケガから練習復帰したばかりなので先発の可能性は低いが、リーグ戦の出場経験が少ない甲府の選手が思い切ったプレーで自分たちの能力を出し切れるかの勝負になりそうな今節。その中で、同サイドで水沼とマッチアップしそうな大学卒ルーキー・曽根田穣(愛媛ユース→びわこ成蹊スポーツ大→甲府)のプレーでは熱いバトルが見られるはず。高さはないがフィジカルは強く、アグレッシブにドリブルで仕掛ける選手なので、1対1のバトルは見どころになりそう。

文・松尾潤