9月3日(日)JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第2戦
浦和レッズ - セレッソ大阪 (18:30KICK OFF/埼玉)
試合写真・コメントなど チケット
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 ルヴァンカップ準々決勝第1戦 のアウェイゲームで負けなかったことは悪くない結果だが、0-0というスコアは浦和にとってやや不利とも言える。アウェイゴールを決められなかったことで、第2戦のホームゲームでは1失点でもしたら勝ち越しゴールが必須となった。

 ただ、ポジティブに捉えれば、余計なことを考えなくていいということにもなる。1点差でもいいから、とにかく勝利を目指せばいいのだ。経験豊富な西川周作も「アウェイゴールを取られてはいけない試合になる。でも、90分間で勝てばいい普通の試合でもある」と至ってシンプルな心構えでいる。

 第1戦では、惨敗を喫した直近のJ1リーグ戦での対戦 で見せた姿とは違うところを示せた。武藤雄樹が「堀監督になってからは失点を減らすように、というチームとしての考えがある。ブロックを作るときにしっかりとブロックを作ることに取り組んでいる」と話すように、統率の取れた組織立った守備を構築できていた。
 攻撃時の不用意なボールロストからピンチを招く場面が何度かあったのは反省材料だが、守備ブロックが整えば、そう簡単に崩れることはない。普段のリーグ戦からメンバーを入れ替えた状況でも、チームとして意思統一されているディフェンスができていた。ホームゲームでは失点を避けなければいけないだけに、守備に手応えが得られたのは大きい。

 リーグ戦から中2日で第1戦のアウェイゲームを終えた後、中3日で第2戦のホームゲームという過密スケジュールだが、チーム内競争が活性化している現チームでは、その日程が選手たちの発奮材料にもなり得る。第1戦ではこれまで出番の乏しかった田村友、青木拓矢、伊藤涼太郎といった面々がスタメン抜擢され、ケガから戻ってきた高木俊幸や2種登録のユース選手・橋岡大樹が途中出場でピッチに立った。その高木が言う。
「まずは出場できたことをポジティブに捉えて、次はどうなるかわからないが、連戦なので消耗している選手もいるし、自分たちのような選手が結果を残せるような準備をしていきたい」

 久々のプレーとなった伊藤も「特にルヴァンカップではまたチャンスをもらえると思う」と力を込める。堀孝史監督はリーグ戦でもコンディションの良い選手、モチベーションの高い選手にチャンスを与えているだけに、これまで出場機会に恵まれていなかった選手たちの意欲は高い。
 セレッソ大阪は簡単に付け入る隙を与えてくれるチームではないし、浦和も自滅のパターンはなくなりつつある。決戦となる第2戦も、第1戦同様に拮抗した試合展開になりそうだ。

文・神谷正明