9月30日(土)2017明治安田生命J1リーグ第28節
川崎フロンターレ - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/等々力)
試合写真・コメントなど チケット
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 首位・鹿島アントラーズを追う2位・川崎フロンターレにとって、この試合はチーム力が問われるものとなる。というのも、前節・神戸戦を0-0で引き分けており、試合前にすでに6あった鹿島との勝点差が8に拡大したからだ。鹿島との直接対決はすでに終わっており、川崎Fが自力で勝点差を詰めることはできない。タイトルを狙うには、とにかく勝ち続けなければならない状態にある。

 そんな中、戦力的に大きな損失があった。引き分けた神戸戦の試合中に大島僚太が左太ももを負傷。肉離れで全治2カ月を要するとリリースされた。フロンターレのサッカーを攻守で司ってきた大島の離脱は、チーム戦術的に大きなダメージとなる。同じく今季9ゴールの阿部浩之も今週の練習から戦線を離脱している。その得点力はもちろん、組織的な守備能力も高く、攻守でチームに貢献できる阿部の不在も非常に痛い。選手の入れ替えは必至だが、鬼木達監督は前向きだ。
「誰がいないと困る、というチーム作りはしていない。やってきたことを変えるわけではなく、代わって出る選手のいいところを出せればいいのかなと思います」と話していた。

 セレッソとは第9節 で対戦した時に0−2で完敗した相手だけにリベンジしたいところだが、今の川崎Fが置かれた状況だけを考えれば、簡単ではなさそう。ただ、当時とはチームが違う段階に入っているのも確か。今季が監督就任初年度の鬼木監督にとって、チームづくりの途上にあった前回対戦時に比べると、今はチーム戦術の浸透度がかなり深まっている。リーグ戦終盤に入って2位に付けていることを見ても、選手たちに自信が広がっているのは間違いない。ネガティブな要素はあるのだが、それを跳ね返す力強さを期待したいところだ。

 川崎Fにとって、明るい要素も1つ紹介しておこう。28日に発表された日本代表に、DF車屋紳太郎が初選出された。より注目が高まることを自覚しつつ、代表招集直前のこの試合で躍動する姿を見せてほしい。

文・江藤高志