10月21日(土)2017明治安田生命J1リーグ第30節
セレッソ大阪 - ヴァンフォーレ甲府 (14:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 宮崎日章学園高校を卒業後、約6シーズンをセレッソ大阪でプレーした黒木聖仁。
「長崎に移籍して初めてアウェイ・キンチョウスタジアムで試合するときに、ロッカールームが逆なんで『敵として来たんだなぁ』としみじみ思った」そうだが、ホテルからスタジアムまでの見慣れた景色は「懐かしくて不思議な気持ちになって感極まった」と言う。
 セレッソではシャドーでプレーすることが多かったが、現在は昨季までのボランチからFWにコンバート中。7月に左ひざを手術して復帰したばかりなので、古巣との一戦にメンバー入りするかどうかという立ち位置だが、「どうやれば使ってもらえるかばかり考えている。毎日の練習が勝負なので必死で、試合の日に足が張っているくらい」。セレッソの前節・鳥栖戦をDAZNで見て「すごくいいと思った」と言うが、今は3試合連続のベンチ入りに向けて必死。現在の甲府にはドゥドゥ、リンスというエースFWが君臨している上に、FWでプレーする可能性がある選手が6~7人いる厳しい競争の中でチャンスを掴もうとしている。

 今季はウイルソンとドゥドゥの2枚のFWで得点力を高める目論見も、なかなかフィットせず。ウイルソンは9月に契約解除となったが、ドゥドゥがようやく昨年11月に手術した膝の不安がなくなり9月だけで3ゴール(今季5ゴール)とベストな状態に。そして、8月に加入したリンスをシャンプーのように最初から使って4ゴールと、ここ最近はこのブラジル人2トップが貧打のチームのイメージを変えている。日本人選手のゴールが第23節以降ないのはちょっと気になるけれど、J1残留が目標(現在15位)なので問題にはならない。

 吉田達磨監督はセレッソに対して「前半戦(ルヴァンカップ第2節 リーグ戦第8節 )は引き分けたけれど、なにもさせてもらえなかった試合。セレッソは技術のある選手がハードワークするから抜群、隙がない。ダブルボランチもすばらしい」と強く警戒している。主導権を握られる時間が長くなることは覚悟の上で、ドゥドゥやリンスを活かしたカウンターで点を取り、粘り強く守れるかがポイントになる。

文・松尾潤