3月25日(日)2018プレナスなでしこリーグ1部 第2節
セレッソ大阪堺レディース 1-5 INAC神戸レオネッサ (13:00KICK OFF/JG堺S1)
試合写真・コメントなど
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 前節 とは一転、好天に恵まれたJ-GREEN堺S1メインフィールド。開門を待ちかねた両チームのサポーターが入場ゲートに並び、スタンドのセレッソサポーター席も満席に近い状況。ホーム開幕戦は、そんな最高の雰囲気のなかで行われた。

 相手はINAC神戸レオネッサ。日本女子サッカーをけん引してきた、現在のなでしこジャパンにも5選手を送り出している強豪である。「強い相手だし、もちろんリスペクトしています。でも、自分たちも同じリーグで戦うことになり、やる以上は勝ちに行きます」。キャプテンの林穂之香の言葉通り、セレッソの選手たちは臆することなく立ち向かっていった。

 立ち上がりから積極的なディフェンスでリズムを作ろうとするが、前半10分に出鼻をくじかれてしまう。左サイドから攻め込まれ、失点。その後、顔を上げてパスをつなぎ、ゴールに迫ろうとするが、決定機を作るまでには至らない。20分のピンチには、井上陽菜が体を張ってブロック、さらにGK山下莉奈も好セーブを見せた。しかし、24分にはFKに合わされて追加点を許し、2点のビハインドを負って前半を終えた。

「落ち込んでもしょうがないぞ」
ハーフタイムに竹花友也監督はこう選手を励ました。
「まず1点取れば行ける。まだ時間はある」「奪った後のパスは落ち着いて」「自分たちはチャレンジャー。失うものは何もない。いろいろやってみよう」
監督のポジティブな言葉に送り出され、後半のピッチへ。が、53分にCKから3点目を奪われてしまった。

 直後の56分、竹花監督は松原志歩と玉櫻ことのを投入。経験あるアタッカーが加わり、攻撃の活性化が期待された。相手のディフェンスは堅く、なかなか前にボールを運びきれない時間帯が続いたが、82分にようやく決定的なチャンスがやってきた。クリアボールを矢形海優がうまく前線に送ると、相手DF裏に抜け出したのは松原志歩。落ち着いてゴールに蹴り込んで、1点を返した。

  84分にも1失点を喫したものの、積極的な動きを見せていた玉櫻が2度の決定機を迎えるなど、攻め立てたが決めきれず。さらに5点目を取られ、1-5で試合終了。ホームでの開幕戦は厳しい結果に終わった。
「いろんな意味で差があったかなと感じた」と振り返った竹花監督。「1戦目、2戦目と強いチームとやれて、1部のレベルをつかめたことはよかった」と前向きにとらえた。

 攻守すべてに上を行く相手に5点を献上しての敗戦。しかし、落ち込んでいるばかりではなかった。「最初からこういう強いチームと戦うことができて、自分たちの立ち位置、自分たちの力が明確にわかった。トレーニングの中で少しでも修正してレベルアップしていくしかない」。一矢報いるゴールを決めた松原(志)の言葉には、悔しさを乗り越えようとする強さが感じられた。
 印象的だったのは、スタンドに集まり、声援を送り続けたサポーターだった。試合後のあいさつで、深々と頭を下げる選手たちに向けた大きな温かな拍手は、どれほどみんなを勇気づけただろう。シーズンはまだ始まったばかり。挑戦はまだまだ続いていく。前を向いて、次の戦いへと進みたい。