10月30日(日)2016明治安田生命J2リーグ第38節
セレッソ大阪 - 水戸ホーリーホック (14:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 2016明治安田生命J2リーグはあと5試合。ここまで20勝8分9敗、勝点68で4位のセレッソ大阪としては、J1自動昇格圏内の2位入りを目指すためにも「1試合1試合、勝点3を取らないと。それしかダメ」(丸橋祐介)という状況だ。
 2位・松本山雅FC(勝点72)、3位・清水エスパルス(勝点69)に少しでもプレッシャーをかけて順位を逆転するためにも、苦況を乗り越えてJ1復帰を果たすためにも、欲しいのは勝利のみ。そこでやってくる10月最後のリーグ戦は、2週連続となるホームゲーム。14位の水戸ホーリーホックを、キンチョウスタジアムに迎え撃つ。

 ホームでは第34節・清水戦 で逆転負けを喫したのをはじめ、第35節・FC岐阜戦 第37節・モンテディオ山形戦 でも、先制点を取りながら2失点するという状況が続いている。この嫌な流れは、今節こそ絶対に止めなければいけないところだ。しかも、山形戦では大黒将志という「一番注意しなくてはいけない選手に(ゴールを)取られているというのは反省点」(藤本康太)。今回の相手・水戸にも、昨季のツエーゲン金沢時代にファインゴールを奪われた佐藤和弘や、好調な湯澤洋介など気をつけなければいけない選手が揃っているだけに、いかに彼らをはじめとする水戸イレブンにゴールを与えないかというところは重要なポイントになる。
 また、「水戸は攻守にそこまで穴がないというか、どういう相手にも自分たちのサッカーを貫いてくる戦い方をしている。そういう相手に自分たちが水を漏らさないようにしながら、攻撃でも上回るようにしていきたい」と言うのは田中裕介。前節は相手に隙を与えたところから失点しているだけに、チーム全体の集中力の高さが一層求められる。

 さらに攻撃面でも、1点は取ることができるものの、そこから追加点をなかなか取りきれないのが現状のセレッソの課題の1つ。「点を取ってチームを助けるというのが攻撃の選手の役目。たとえ、やられたあとでも、しっかり切り替えて次の点を取らなくてはいけない」と言うのは清原翔平。「前節は1点足りなかったですが、最後に山村(和也)が1点取ってくれた。それをいい意味にするためにも、大きな勝点1にするためにも、次は絶対に勝点3が必要」(清原)であるだけに、守備だけでなく、攻撃でもチーム一体となって、迫力を持って得点を奪い切りたい。 

 水戸との今季最初の対戦は第2節 で、アウェイで1-0と勝利。前半終了間際、キム ジンヒョンのロングゴールキックから、前線に抜け出した柿谷曜一朗が復帰後初ゴールを決めた試合でもある。その柿谷は、現在負傷による長期離脱中だが、今週に入って全体練習にも元気に参加し始め、復帰に向けて前進。また、同じくケガから復帰してきた中澤聡太や田代有三など、舞洲のピッチには桜の誇る選手たちが勢揃い。ここに来て明るい話題も増え、チームも臨戦態勢が整いつつある。そういうときだからこそ、「チーム一丸となってきて、シーズン終盤にさしかかっている感じはする。誰が試合に出ても、セレッソのためにやるということを、もう一度整理してやっていきたい」(田中)。
 そのためにも、欲しいのは勝利という結果。「ホームで勝ってチームに勢いをつけたいと思いますし、ずっとそう言ってこれまで勝っていなかった分も、最後にかける思いというのは、しっかりプレーで表したい」と清原も言うように、桜色のサポーターの期待に応えるべく、今節こそ『Cerezo(サクラ)満開』を高らかに響かせるべく、勝利を、勝点3を、是が非でも勝ち取る。J1への道を、ここから自分たちで切り開いてみせる。

文・前田敏勝