3月15日(水)JリーグYBCルヴァンカップ第1節
セレッソ大阪 - 横浜F・マリノス (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 J1リーグ戦では開幕からの3試合で2分1敗。まだ勝利を得ることができていないセレッソ大阪。3月15日からは、J1に帰ってきたからこそ立てる舞台、『JリーグYBCルヴァンカップ』のグループステージが開幕する。3年ぶりとなるリーグカップ戦に挑む第1節では、ホームのキンチョウスタジアムで、横浜F・マリノスと対戦する。

 25回目を迎えるJリーグYBCルヴァンカップに、セレッソはこれまで16回参戦しており、2005年以降では6度にわたってベスト8入りを果たしている。
 今季の大会は、7チームずつ2グループに分けられたうちの、横浜FM、ヴァンフォーレ甲府、アルビレックス新潟、ヴィッセル神戸、サンフレッチェ広島、サガン鳥栖のいるBグループに所属。1回戦総当たりのリーグ戦を行う。大会方式により、各グループ1位は自動的に、各グループ2・3位で争われるプレーオフステージの勝者2チームもノックアウトステージに駒を進めることができる。3年ぶりのベスト8入りを目指すセレッソとしては、まずは7チーム中3位以内に入ることが目標になるだろう。グループステージでセレッソが戦うのは6試合。だからこそ、ホームゲームの3試合の価値は高くなる。

 その大事な初陣で、セレッソが試されるのは総合力だ。チームは3月11日のJ1第3節・北海道コンサドーレ札幌とのアウェイ戦から、8日間で3試合をこなす渦中。その2試合目、この15日のルヴァンカップから、18日のJ1第4節・サガン鳥栖戦までは、わずか中2日。タフなスケジュールを乗り越えて勝利をつかみとるためには、セレッソの一員として戦う選手全員の力が必要だ。

「選手全員、本当に試合に出たいという気持ちが強いのですが、でも、サッカーの試合は11人でするもの。そのため、ここまでは多くの選手たちを起用することができませんでした。明日の試合は、今まであまり出場機会のなかった選手たちの動機付けになる試合になると思いますし、選手たちもそれをわかっているので、よく頑張ってくれたらいいなと思う」と試合前日に述べたのは尹晶煥監督。指揮官も明言するように、この一戦では新たに出番を得る選手たちの活躍に注目したい。

 ルヴァンカップには『ニューヒーロー賞』が設けられているように、若手にとっては登竜門となる大会。さらに、今回より21歳以下の選手1名以上の先発起用が義務付けられることになった。それだけに、期待がかかるのは若手の躍動だ。「(若手には)自信を持ってやってほしい。若い選手だからこそ、もっと積極的に、ミスを怖がらず、もっと声を出して自分を表現することを積極的にできればと思う。もちろん、我々がやろうとしていることをしっかりやりながら、そういう表現ができれば、よりいいんじゃないかなと思う」と指揮官も述べるように、これまでトップチームでのトレーニングを続けてきた庄司朋乃也や舩木翔といった桜の若き生え抜き戦士たち、そしてキャンプからアピールを続ける木本恭生、秋山大地らを含めて、新星の台頭も、この試合の見どころの1つとなるだろう。

 もちろん、求めるのは勝利。「今まで3試合、勝ちがない。この試合に勝つことで、この雰囲気がもっとよくなるようにしていきたい」と尹監督。相手は強豪・横浜FMで、セレッソ出身の扇原貴宏もアウェイチームの一員として凱旋の予定となっているが、「タカくんはセレッソでもずっと試合に出ていた選手。そしてマリノスは強い相手。そこで『セレッソはJ1に上がってきたばかりだから、まだまだだな』と思わせないような戦いを見せたい。勝利へのこだわりを見せるためにも、どんなプレーでも激しく強くやっていきたい」と丸岡満も言うように、これまでのタフなトレーニングの成果を見せるべく、桜色の戦士たちの総力で、ここで勝ちきる。ホームに集うサポーターと今こそ「Cerezo(サクラ)満開」をキンチョウスタジアムで響かせたい。

文・前田敏勝