3月18日(土)2017明治安田生命J1リーグ第4節
セレッソ大阪 - サガン鳥栖 (15:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
----------

 8日間で3試合という今季最初のタイトな日程のなか、3連休初日の3月18日(土)にやってくるのは、J1リーグ戦第4節。ここまで2分1敗(勝点2)とまだリーグ戦で白星のない13位セレッソ大阪は、初勝利をかけて現在1勝1分1敗(勝点4)で11位のサガン鳥栖と対戦する。
 我らが桜の指揮官・尹晶煥監督にとっては、かつてプレーヤーそして監督として携わった古巣対決を迎えるだけに、その『尹晶煥イズム』を受け継ぐ両チームの顔合わせとしても、非常に興味深い一戦となるだろう。 

 セレッソは11日のJ1リーグ第3節・北海道コンサドーレ札幌戦では1-1と引き分け。その後、中3日で迎えたルヴァンカップでは、先発メンバー11人を総入れ替えする形で臨んだが、横浜F・マリノスを相手に、木本恭生とリカルド サントスのゴールで2-0と勝利。始動時からキャンプ、開幕前にかけて取り組んできた、チーム全体でのハードワークおよび「チームのために犠牲になったり、チームのために献身的に走るということが、チームのコンセプト」(尹監督)というものを、これまで出番に恵まれていなかった選手たちが体現し、結果を出せたことは、セレッソ全体にとっても大きな価値のあることだ。

 そして、「チーム全体としても気持ちの入った試合をしていて、見ていて楽しい試合だったので、僕らもああいうプレーをやっていかないといけないと感じた」と丸橋祐介も言うように、リーグ戦で主軸を担う選手たちにとっても、刺激そしていい意味でのプレッシャーになったことは間違いない。そのいい流れを得て、「タイミング的にはすごくよかった」(マテイ ヨニッチ)なかでやってくる公式戦ホームゲームの2連戦目。相手は「全体的にハードワークをしてくる」(丸橋)やっかいな難敵だが、今、尹監督の下でチームを向上させるべく研鑽を積んできているなか、指揮官の古巣には絶対に負けるわけにはいかない。

 また、鳥栖との最近の対戦で5試合4得点を献上している天敵・豊田陽平をいかに抑えるかは、今回の最重要課題。前節も相手のエース・都倉賢にゴールを決められているだけに、同じような失態は許されない。
「豊田選手中心のサイドからの攻撃が相手のストロングポイント。そこをしっかり対応して、いい準備といいリスクマネジメントをして、守備は失点ゼロで行けるようにやりたい」と丹野研太。ベースとなる粘り強い守備をしっかり発揮して、尹監督の下で磨きをかける素早い攻撃や、公式戦ですでに4ゴールをあげているコーナーキックなどセットプレーでの得点に結びつけていきたい。

 そして、この試合に先だって、2018FIFAワールドカップロシア アジア最終予選のメンバーにセレッソから山口蛍と清武弘嗣の2選手が選ばれた。「まずは土曜日(鳥栖戦)に戦ってしっかり勝って、この(日本代表の)チームでワールドカップを目指すと思うので、セレッソの一員として、セレッソのエンブレムを背負って(山口) 蛍と一緒にUAE戦に向かいたい」と、復帰加入後ホームでの初陣となる清武がコメントするように、いい形で2人が日本代表に入っていけるようにするためにも、欲しいのはJ1リーグ戦での1勝だ。

 鳥栖といえば、「昨シーズン唯一戦ったJ1のチーム(天皇杯で対戦 )。その相手に、しっかりキャンプからやってきたことを見せて、勝ちにつなげたい。いい守備からいい攻撃につなげたい」と言うのは山村和也。昨年の天皇杯で喫した悔しい敗戦からの成長を見せ、リベンジを期すセレッソ。水曜日同様に、ホームでセレッソに関わるすべての力を結集して、この大事な試合を勝ちにいく。キンチョウスタジアムを、ここから勝利の聖地としていきたいものだ。

文・前田敏勝