4月26日(水)JリーグYBCルヴァンカップ第3節
サガン鳥栖 - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/ベアスタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 ここまでルヴァンカップのグループステージ2試合を戦ったセレッソ大阪は、第1節は横浜F・マリノスに2-0で勝ち 、第2節はヴァンフォーレ甲府に0-0の引き分け 。1勝1分、勝点4で迎える今節は、尹晶煥監督の古巣・サガン鳥栖のホームに乗り込んでの一戦となる。

「今まではホーム側のベンチで戦っていましたが、今度はアウェイのほうに座るので、また違う感情が生まれてくると思います」と古巣への特別な感情を隠さない指揮官だが、当然、「今はセレッソにいるので、セレッソでいい結果を出すだけです」とキッパリ。さらに、「ルヴァンカップに出ている選手たちは休むことなくずっとやっています。きついスケジュールの中でもやってくれています。感謝の気持ちを伝えたいし、みんな、やろうとする意欲にあふれています」と連戦が続く選手たちの労をねぎらい、高いモチベーションを称えた上で、「グループステージを勝ち抜くために、明日の試合はとても大事。もっと上を目指すためには、きつい中でも勝っていくことが大事になります」と発破をかけることも忘れない。

 そんな厳しくも温かいチームマネジメントを見せる指揮官の期待に応えるかのように、選手たちもこの一戦に懸ける意気込みは総じて高い。監督と同様、古巣戦となる水沼宏太は、「相手が鳥栖ということよりも、試合に出て活躍して、チームを勝たせたい気持ちの方が強い。リーグ戦もここ2試合は勝てていない(2分)ので、明日勝って、またいい流れにしたい」と鳥栖へ出発する前に引き締まった表情で話した。 

 そして、今節はケガから復帰後、リーグ戦ではここ2試合途中出場が続いている清武弘嗣もメンバーに入り、試合に出場する見込み。「今、キヨ(清武弘嗣)は試合体力が少し落ちている状態。『試合体力を伸ばしていきたい』ということは本人とも話し合って確認しています」と起用の意図を話す尹晶煥監督は、同時に、「ルヴァンカップの前節・甲府戦では、前でのキープ力をうまく出せなかった。試合運びやリズムを作ることに関して長けているキヨが中心になって、その役割を果たしてくれればいいなと思います」と清武を前線に入れるチームとしての狙いも語った。

 スコアレスドローに終わった前節の甲府戦は、守備での安定は光った一方で、チャンスを思うように作れず攻撃に課題も残っただけに、「ルヴァンカップもタイトルが懸かった大切な試合。しっかりと集中して、全員で共通意識を持って戦いたい」と意気込む清武がチームにどうアクセントを加えるか。注目したい。また、清武にとっては、セレッソに復帰後、初めて地元・九州で迎える公式戦になる。九州地方のサポーターにとっては、大分が生んだ世界に誇る日本代表選手のプレーを生で見られる、またとない機会。「自分自身、ケガ明けで試合にあまり絡めていない状況だったので、試合をすることはプラスです」と高いモチベーションを携え、清武はベストアメニティスタジアムへ向かう。

 対戦相手の鳥栖がどのようなメンバーで臨んでくるかは定かではないが、「鳥栖はタフに戦ってくるチーム。守備は組織的で、個性のあるFWもいる。控えにも経験がある選手は多いし、注意しないといけない選手は多い」と木本恭生が話すように、リーグ戦での第4節 と同様、今回の一戦も最後まで息が抜けない競った試合になるだろう。「鳥栖も(リーグ戦で)ウチがホームで勝った時より強くなっていると思うし、勝ちに来ると思うけど、自分たちもここで勝てれば大きい。今はリーグ戦でも引き分けが続いているので、ここで勝って、リーグ戦につなげたい」とは田中裕介。現在、公式戦3試合連続で引き分け中のセレッソとしては、明日の試合で勝利を得ることで、ルヴァンカップの勝点を積み上げるとともに、リーグ戦の第9節・川崎フロンターレ戦(4/30・日・ヤンマー)へ向けて弾みを付けたい。

文・小田尚史