6月4日(日)2017明治安田生命J1リーグ第14節
セレッソ大阪 - アルビレックス新潟 (15:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 ここまで7勝4分2敗、勝点25で、暫定ながら、今季初めて3位というポジションに浮上することができているセレッソ大阪。J1リーグ戦の折り返しまで、あと4試合となったなか、この第14節では、アルビレックス新潟とのホームゲームに臨む。公式戦5連勝、リーグ戦でも3連勝と、白星を積み重ねることができているだけに、その流れを継続すべく、この一戦でも勝利にこだわりたいところだ。

 新潟とは5月10日にJリーグYBCルヴァンカップのグループステージ第5節でも対戦し、そのときは丸橋祐介のゴールで1-0と勝利をおさめた。今季2度目の顔合わせとなるが、「前回対戦したときと、セレッソも、新潟も、だいぶメンバーも(当時から)替えてくると思う」とマテイ ヨニッチも述べるように、当時の対戦と今回とでは、陣容も、試合内容も変わってくることは想像できる。だからこそ、「いい準備をして、いい入りをしないと、難しくなる。試合に入る前からいつもどおりにしっかり気合いを入れて最後まで戦いたい」、キム ジンヒョンの言葉にも熱がこもる。

 また、新潟は現在、J1で勝点8の17位と苦しみ、シーズン中に監督交代が行われているが、「相手は下位のチームとはいえ、僕たちは上位にいるかもしれないが、J2から帰ってきたばっかりなので、そこは気を緩めず、常にチャレンジャー精神でぶつかっていかないといけない」と松田陸もいうように、セレッソはあくまでJ1復帰初年度の身。J1で実績を積んでいる新潟に『挑む』立場であることは変わらない。

 この試合のあとには、代表戦が入ってくることもあって、リーグ戦は中断期間に入る。それでも、そういったときだからこそ、尹晶煥監督はチームを引き締める。「明日の試合が終わると休めるとか、そういう気持ちで試合に臨んだら、試合はやりやすくはならない。最大限集中して試合に臨むことが必要になる。我々がやろうとすることを90分間しっかり発揮することができれば、十分にいい試合ができる。どっちが、この(最近の)暑い天気のなか、チームとしてのプレーをやろうとするかによって、勝負は左右される。新潟もそうですし、僕らもそうだ」。いかに『ユン・セレッソ』の組織的なサッカーを実践できるか、それが勝利のポイントになるのは、この試合も同じだ。

 もちろん、イレブンも、これまでと同じく、目の前の一戦での勝利に全力を尽くす構えだ。「僕たちは本当に調子も少しずつ上がってきたなか、1人ひとりが意識高く守備から入っているからこそ、結果につながっていると思う。それを忘れずに、まずは新潟戦に向けて、しっかりといい準備をしていきたい」と山村和也がベースの重要性を説けば、「新潟は監督が代わって、やり方も変わって、監督が代わったという意味でも選手たちのモチベーションは(これまでと)まったく違うものになりますし、そういう意味では、受け身になっちゃいけない。ホームなので、とにかく、自分たちのサッカーをやるというのが、絶対に大事なこと。相手に合わせるというのは今までのセレッソ(のサッカー)ではあったのかもしれないが、『今年は違うんだ』というところをここで見せたい」と気合いを込めるのは、前節、殊勲の決勝点を決めた水沼宏太。桜色のサポーターの大きな後押しがあるなかで、神戸戦のときのように、前半から主導権をとって攻勢をかけていきたい。「取られたあとの切り替えというのが、今はみんな速くて、みんなで守って、みんなで攻撃してというのが、外から見ても中に入ってもすごく実感した」と水沼は今のチームのよさを述べていたが、今季積み上げてきたその持ち味を発揮することが、勝利への近道となる。

 この一戦は、尹監督にとって、J1通算100試合目の指揮になる節目の試合。勝利を積み重ねてきた5月の勢いをそのままに、今季無敗のホームで、全勝のキンチョウスタジアムで、指揮官のメモリアルの試合を白星で飾るべく、桜色の戦士たちは全力で勝点3を取りに行く。

文・前田敏勝