6月28日(水)JリーグYBCルヴァンカッププレーオフ第1戦
北海道コンサドーレ札幌 - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/札幌ド)
試合写真・コメントなど チケット
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 J1に戻ってきたからこそ立てる舞台、JリーグYBCルヴァンカップに3年ぶりに挑んだセレッソ大阪は、グループステージの6試合を4勝2分の無敗で終え、Bグループ2位を確保。自動的にノックアウトステージに進出できる首位の座こそヴィッセル神戸に譲ったが、今大会から新設された、各グループの2位と3位で争われるプレーオフステージ出場を果たした。相手は、Aグループ3位のコンサドーレ札幌。ホーム&アウェイで雌雄を決するプレーオフステージ、まずはセレッソが敵地に乗り込む形で第1戦が行われる。

 激闘となったJ1第16節のベガルタ仙台戦 から中2日、さらにはどちらもアウェイという過酷な条件もあり、今回の札幌戦に挑むメンバーは、リーグ戦から大きく変わる見込み。
「明日の試合は、ほとんどの選手を(直近のリーグ戦から)入れ替えることになりますが、今までルヴァンカップを戦ってきた選手たちです。何かやろう、という姿を必ず見せてくれると期待しています。信頼して送り出したいと思います」と試合前日に述べたのは尹晶煥監督だが、「普段、リーグ戦ではあまり出場機会がない選手にとっては2試合増えることは楽しみでもあります」と清原翔平も話すなど、選手たちのモチベーションも総じて高い。
「リーグ戦のメンバーも勝っているので、僕たちも負けられない。そこはみんな意識しているところ。プレーオフステージも勝ち残って、リーグ戦にもいい流れを持って行きたい」。そう強い決意を述べたのは、ルヴァンカップではキャプテンマークを巻いてチームを引っ張っている秋山大地だ。 

 ホームで迎える第2戦<7/26(水)@金鳥スタ>にいい流れを持って帰りたいアウェイでの第1戦。まず求められるのは、無用な失点を避け、安定感を保ちながら試合を運ぶこと。グループステージでも、第4節のサンフレッチェ広島戦 や第6節のヴィッセル神戸戦 では、相手に攻め込まれる時間も長く、非常に苦しい展開を意思統一された守備でしのいだ経験を持つルヴァンカップ仕様のセレッソ。「まとまってやろうとする意欲は、リーグ戦に出ている選手たちよりいい評価もできる」と指揮官も話す一体感を武器に、隙を見せない組織力を発揮したい。

 もっとも、ただ守勢に回るだけではなく、ボールを持てる時間帯はしっかりとキープし、常に守備から攻撃への切り替えも意識しつつ、カウンターの精度は高めていきたい。澤上竜二や関口訓充といったリーグ戦でも出場機会を増やしている選手だけではなく、リーグ戦の出場からは遠ざかっている選手たちも、この試合に向けて良い準備を進めている。地元・北海道での試合を前に、「楽しみ。結果で示すことができれば」と清原が虎視眈々とゴールを狙えば、リーグ戦ではメンバー外が続きながらも決して気持ちを落とすことなく練習に励んでいるリカルド サントスも、「出られない時でも毎日、全体練習にプラスしてなにかトレーニングをやっていました。チャンスが来た時のためにいい準備はしてきました」と話す。

 チームとしてノックアウトステージ進出を狙うことはもちろんのこと、選手1人ひとりの試合に懸ける意欲もこの試合の見どころ。「今、リーグ戦でいい順位にいられるのも、リーグ戦とカップ戦で力を分散しているからこそだと思う」と話したのは関口だが、リーグ戦で2位と好調をキープするセレッソには、俺たちもいる──。そんな魂のこもった熱い戦いに期待したい。

文・小田尚史