7月2日(日)2017明治安田生命J1リーグ第17節
セレッソ大阪 - FC東京 (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 ここまで9勝5分2敗、勝点32で暫定2位と、復帰初年度のJ1にて、上位戦線に食い込むことができている、セレッソ大阪。7月最初の試合となる第17節では、FC東京とのホームゲームに臨む。JリーグYBCルヴァンカップを含め、前半戦ではチーム一丸となって粘り強く戦い、好成績をあげてきた。折り返しを迎えるにあたって、その積み上げた力を、この試合にぶつけたいものだ。

 リーグ戦では前節のベガルタ仙台とのアウェイ戦で4-2と勝ちきり、ルヴァンカップでもプレーオフステージ第1戦で、コンサドーレ札幌とのアウェイ戦を2-0と制した、セレッソ。どちらもこれまでは苦手とする鬼門だっただけに、そこを撃破できたことは、チームにとって大きな自信になっている。しかも、その2試合でプレーした選手は、あわせて26人。ここまでの公式戦を象徴するように、総力をもってこの1週間の2試合を乗り越えてきた。

「ルヴァンカップのメンバーも、リーグ戦のメンバーも、すごく動機付けができて、うまくやっている」というのは、尹晶煥監督。このFC東京戦に向けては、「前半戦最後の試合になるが、とはいえ、後半戦への始まりにもなる試合。7月はすごく試合が多いなか、明日の試合にしっかり勝つことで、7月の流れをうまく手にして持っていくことができると思う」と、試合前日に述べていたように、前半戦の締めくくりを飾る意味でも、後半戦への勢いを加速させるうえでも、是が非でも勝利という結果を導き出したい。

 仙台戦では、清武弘嗣の負傷退場というアクシデントもあった。それでも、「清武がいなくても、みんなはできるぞという自信を持っていると思います。もう1つは、清武のためにもう1回やろうという雰囲気もできていると思います。全選手からはそういう姿が見られています」と指揮官もいうように、チームはひとつになって、清武のため、セレッソのため、勝利へと邁進していく。「チームワークも良くなってきていますし、1人ひとりがカバーをしあうことができている。チームとしても全体が走れていますし、本当にいいチームになってきている」というのは、松田陸。桜の2番をはじめ、かつて青赤のユニフォームに袖を通した選手たちも多数いるセレッソにとっては、縁ある相手との対戦になるが、「今、頑張っている姿を見せたい。勝ってしっかり恩返ししたい」(松田)と、気合い十分の彼らのプレーからも目が離せない。

 相手のFC東京は現在、暫定8位だが、森重真人をはじめ、日本代表を経験するタレントが豊富に揃うチーム。今季から加わった元セレッソの大久保嘉人が前節の負傷により欠場を余儀なくされるのは残念だが、永井謙佑、髙萩洋次郎、林彰洋、太田宏介、ピーター ウタカといった新加入組をはじめ、手強い選手が揃う強敵。「注意すべき選手はまだいるので、組織的にもっといい準備をする必要がある」と尹監督。「ギリギリの戦いというか、そういう試合が多いなかで、しっかり勝ち切れているのはいいことだと思いますし、それはチームが献身的にやっているからこそだと思うので。次のFC東京戦で折り返しになりますが、しっかり初心を忘れずにやっていきたい」と山村和也もいうように、この試合でも鍵になるのは献身性、ハードワーク、組織的なディフェンスをベースとした、ユン・セレッソの戦い。今季負けなしのホームで、その姿を見せることが、勝利の歌、『Cerezo(さくら)満開』を、スタジアムに集うセレッソサポーターみんなで響かせることにつながるはずだ。

文・前田敏勝