7月22日(土)2017明治安田生命J1リーグ第22節
セレッソ大阪 - 浦和レッズ (19:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
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 7月第2週の18節終了後、第5週の19節まで、約3週間のサマーブレイク期間中となっているJ1リーグ戦。ただ、22日(土)には、第22節のセレッソ大阪と浦和レッズの試合が開催される。これは、浦和が8月15日に「スルガ銀行チャンピオンシップ」に出場するため。セレッソとしては、12日の天皇杯3回戦(アルビレックス新潟戦@デンカビックスワンスタジアム)、17日のStubHubワールドマッチ2017(セビージャ戦@ヤンマースタジアム長居)を含め、7月は5試合目となるが、今節もチームにとって非常に大事な戦いとなる。

 公式戦では5月6日の柏戦以後、13試合で12勝1分で負けなしと結果を出し続けているセレッソ。だがしかし、17日はラ・リーガ(スペイン)の強豪・セビージャの前に、実力の差を見せつけられて、1-3と完敗。公式戦でないとはいえ、久々の黒星を喫した形となったが、「いろいろな面で、はっきりと僕らの選手たちと(質が)違うというところを、選手たち自身がしっかり感じることができた」と尹晶煥監督も振り返るように、意義深い試合になったことは間違いない。

 奇しくも、今節ではセビージャと同じく流動性あふれる攻撃サッカーを特長とする浦和が相手となるだけに、セビージャ戦で得た教訓をしっかりと生かしたいところ。
「(セビージャは)浦和とも戦い方が似ている。自分たちはしっかり我慢しながら戦って、我慢の時間帯もあるかもしれないですが、しっかり耐えて、前が点を取って勝ちたい」と言うのは前線の要・杉本健勇。そのためにも、「相手より走らないとダメですし、監督が一番それを言っている。勝った試合は、たぶん相手よりも絶対に1歩でも2歩でも多く走っていると思いますし、距離でも多く走っていると思うので、そういうところからまずはやっていきたい」と、指揮官の掲げる「献身的」「自己犠牲」「走りきる」という今のセレッソのサッカーを忠実に発揮することが、勝利への大前提となるのは言うまでもない。

 そして、セレッソにとって、浦和はリベンジしなければいけない相手でもある。前半戦の第2節 、アウェイ・埼玉スタジアム2002では、1-3と完敗。「たぶん今季一番内容がひどかった試合」と、チームの今季ファーストゴールとなった1点を決めたマテイ ヨニッチが当時を振り返るような、J2からJ1に復帰したばかりのセレッソとしてはJ1の厳しさを味わった試合でもあった。

 それでも、あの敗戦をきっかけに、チームは成長を、飛躍を遂げてきた。「負けはしましたが、いい意味で1つのポイントになった試合だと思っている。今回の試合では、あのときとは違うぞというところを見せたい」(杉本)、「リベンジという意味でも、次はホームですので、前よりもしっかり戦いたい」(ヨニッチ)、「今季J2から上がってきたなかで、前回の対戦では、まだ本当に自分たちのサッカーができなかった試合だと思う。今、こうやって何試合かやってきたなかで、チームとしての形もできてきていると思うので、それをしっかり出していきながら、結果につなげていけるようにしたい」(山村和也)と、桜色の戦士たちも、ここまでの積み重ね、チーム力を浦和にぶつける構えだ。

 近畿地方も梅雨明けが発表され、本格的に『真夏』が到来。尹監督も「一番影響があると思われるのは天気。こういう暑いなか、どちらのチームが集中力をより高く持ってできるかが、試合のなかでは大事になる」と言うように、日中は30度以上を記録する蒸し暑さの中で、いかにハードワークを続けられるかは大きなカギ。また、「どちらが先制点を取れるかで、試合の流れなども変わってくる」(尹監督)。最近の試合では、先手を取られるという課題もあるが、それを克服し、浦和に第2節で味わった屈辱を、ヤンマースタジアム長居の地でぜひとも晴らしたいものだ。

文・前田敏勝