8月9日(水)2017明治安田生命J1リーグ第21節
清水エスパルス - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/アイスタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 快勝した前節・北海道コンサドーレ札幌戦 から中3日で迎える今節の清水エスパルス戦。札幌戦に先発したメンバーたちは、この3日間をしっかりとリカバリーに充てた。札幌戦は欠場した山村和也も、元気にピッチに戻って来た。試合前日の8日、「痛みはまったくありません。前節は試合に出られずチーム貢献できなかったので申し訳ない気持ちと、今回、しっかりと準備して勝利に貢献できるようにプレーしたいという気持ちです」と、今節に臨む心境を話してくれた。

 札幌戦で杉本健勇と2トップを組んだリカルド サントスも勝利に貢献するプレーを見せただけに、今節のセレッソ大阪の前線は、注目ポイントとなる。その杉本は、直近のリーグ戦で5試合連続ゴールと、今、まさに乗りに乗っている。試合前日、「森島寛晃さんの持つJ1リーグ7試合連続ゴールまであと2試合に迫っているが?」と囲み取材の中で問われると、「記録的なことは、特別意識していないけど、そういうチャンスがあるならしっかり狙って、森島さんという偉大な人の記録を越せるように頑張ります」と話した。 

 そんな絶好調の背番号9を、「何か知らんけど、今は(杉本)健勇が点を取れるので」といじったのはキャプテンの柿谷曜一朗だが、「あいつも気持ちが良くなるといいプレーがいっぱいできるから、チームとしてはめちゃくちゃいいこと」と、後輩の成長ぶりに目を細める。その柿谷は、丸橋祐介と組む左サイドで毎試合のように相手を圧倒している。「あいつ(丸橋)とは、やりやすいとか、そういうレベルの話じゃない」と揺るぎない信頼関係で結ばれた“桜の左”。今節、相対するのは枝村匠馬や村田和哉といった元セレッソ勢となる可能性が高いだけに、このサイドでの激しい攻防には注目だ。もっとも、逆サイドのサイドバック、清水の松原后も攻撃参加に秀でた特長があるだけに、その突破、クロスには、最大限の注意を払いたい。前節に続き、サイドからのクロス対応は今節も守備でのポイントとなる。

 清水の台所事情は苦しいようだが、「気持ちをしっかり引き締めて、戦わないといけません」と尹晶煥監督も話すように、セレッソとしては、油断は禁物。ホームで戦った第15節 では、開始3分に先制点を奪われ、最後まで1点が遠い苦しい試合となった。アウェイで追いかける展開にはしたくないだけに、試合の入りから集中力を高めて臨みたい。
 清水とは、現在の順位こそ離れているが(清水は暫定12位)、J2でしのぎを削った昨季の2試合、そして今季の1試合と、いずれも競った試合になっており、その力は十分に理解しているだけに、セレッソとしては「犠牲心を持ってチームのために走る」(尹晶煥監)チームコンセプトを、90分間しっかりと発揮することが、今節も勝利を掴むためのカギになる。

 連日、最高気温が35度を超える猛暑の中、7月から連戦で戦い続けてきたセレッソだが、今節が終われば、週末の第22節を一足早く終えている関係で、何日間かのオフが取れる予定。明日の清水戦に力を出し尽くし、必ずや勝点3を大阪へ持ち帰る。

文・小田尚史