8月30日(水)JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第1戦
セレッソ大阪 - 浦和レッズ (19:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
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 今季、J1に戻ってくることができたセレッソ大阪にとって、もう1つのタイトル獲得を目指す舞台・JリーグYBCルヴァンカップ。その大会にて、グループリーグを4勝2分で乗り切り、Bグループで2位に入っただけでなく、新たに導入されたプレーオフステージでもAグループ3位の北海道コンサドーレ札幌にホーム&アウェイ2試合の戦いで2連勝。無敗で3シーズンぶりとなるベスト8に駒を進めることができた。
 そのノックアウトステージが、いよいよこの8月末からスタート。準々決勝では、昨季の覇者であり、このリーグカップ戦では常に上位に君臨する浦和レッズと対戦。ホーム&アウェイ2試合合計スコアで勝負を競うなか、第1戦ではセレッソのホーム・ヤンマースタジアム長居での戦いに挑む。

 先のJ1リーグ戦第24節・鹿島アントラーズ戦 から、中3日でこの大事な一戦に臨むセレッソ。鹿島との首位攻防の直接対決に敗れたショックは決して小さくはないが、「この前の鹿島戦では、全体的にはすごくオーガナイズができていた」と丹野研太も述べるように、チームのよさが出ていたのも事実。そのいい部分を継続しつつ、気持ちを切り替え、新たな舞台での飛躍を期す桜色の戦士たち。短い準備期間でもコンディションを整えてきた。
「僕ら(チーム全体)で(ルヴァンカップでの躍進を)作ったものなので、ここまでやってきたから最後まで頑張ろうという話をしました。いい準備をしようという話もしました。特に大きな話し合いはしていませんが、見ていると選手たちはそれぞれいい準備をしていて、まずは明日の第1戦を大事にしています」と述べるのは尹晶煥監督。チームは、さらなる高みを目指すべく、ホームでの第1戦から勝利に向けて気合いを高める。

 浦和とは今季リーグ戦で2度対戦し、アウェイ(第2節 )で敗れ、ホーム(第22節 )で勝利し1勝1敗。ただし、相手はその後7月末に監督交代があり、さらに気を引き締めてこの一戦に乗り込んでくるのは明白。7月に行った第22節ではセレッソが4-2と勝利しているとはいえ、もともとは「誰が出ても、その選手の特長がある程度高いレベルにある」と丹野も言うような手強い選手たちが浦和に揃っているのも確かなこと。だからこそ、セレッソとしては隙を見せることは許されない。

 このルヴァンカップでは特に、セレッソは粘り強く、しぶとく戦って勝利を手に入れてきた。「ここまでみんなで頑張ってきて、(相手にボールを)握られる試合も多かったですが、我慢して、みんなで守りきって、こういう結果が来たので。明日はみんな自信を持ってやるだけだと思いますし、すごく楽しみ」と、試合前日にコメントしたのは秋山大地。
「8試合やってきて負けていないというのは、決してまぐれではないと思うし、ハードワークするところだったり、全員がカバーするところだったり、そういう戦いが結び付いていると思う。そこを崩さないようにしていきたい」と田中裕介も言う『ユン・セレッソ』らしさを前面に出して、強敵・浦和を乗り越えていきたいものだ。

 さらに、この大会では、セレッソU-23やU-18の選手たちが次々とトップチームデビューを果たすなど、若手・ベテランを含め、チームの誇る精鋭たちをフル稼働して戦い抜き、結果を出してきた。今回、日本代表に選ばれた杉本健勇と山口蛍、韓国代表のキム ジンヒョンが不在となるも、今までのルヴァンカップと同様に、総力戦で勝利をつかみ取りたい。
「チーム全体、サポーターのみなさんと1つになって勝ちたい」と福満隆貴。ホームで、一丸となったセレッソの力を浦和にぶつけて、先手を取る。2011年、13年度に同じ舞台で味わった悔しさを、必ずここで、長居で晴らす。

文・前田敏勝