9月3日(日)JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第2戦
浦和レッズ - セレッソ大阪 (18:30KICK OFF/埼玉)
試合写真・コメントなど チケット
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 3年ぶりに挑んだJリーグYBCルヴァンカップ。そのベスト8に駒を進めたセレッソ大阪は、8月30日、まずはホームで浦和レッズとの第1戦に臨み、スコアレスドローで終えた。「これまでのカップ戦を戦ってきたメンバーが作った舞台」(尹晶煥監督)ということもあり、第1戦は、直近のJ1リーグ戦第24節・鹿島アントラーズ戦から先発11人全員を入れ替えて臨んだ中、「本当にいい試合をしたと思います。無失点というのは、本当に久しぶりのことです」と選手たちが見せたパフォーマンスに指揮官も高い評価を与えた。ホーム&アウェイの2試合合計スコアで争うノックアウトステージの準々決勝において、相手にアウェイゴールを与えなかったことはポジティブな要素となった。

 それでも、アウェイに乗り込む第2戦に向けて、尹晶煥監督は、「次の試合はもっと高い集中力が必要になる」と話す。ホームの利を生かし、勝利のために第1戦より攻撃的に向かってくると思われる相手に対し、ここまで出場したカップ戦では無失点が続くGK丹野研太も、「相手も第1戦は出なかった主力選手が出てくると思うし、攻撃のクオリティーは前の試合より上がると思う。この前より細かく、集中力を維持しないといけない」と警戒を強める。ここまでルヴァンカップを勝ち上がる中で見せてきた粘り強さやしぶとさが、今回の一戦でも求められることになる。

 その上で、準決勝に進むために、この一戦では得点が必要になる。(0-0のまま120分を戦い、PK戦で勝ち上がる可能性もあるが)。チームとして安定した戦いを見せた第1戦だが、決定的なチャンスはさほど多くは作れなかっただけに、第2戦では、ハードワークや全員が味方をカバーするルヴァンカップのチームの長所はそのままに、チャンスの場面では人数をかけてゴールを仕留める迫力を出していきたい。

 第1戦から中3日で迎える第2戦は、第1戦からのある程度のメンバー変更が濃厚だが、「やることは変わらない。勝つことしか考えていない」とルヴァンカップではキャプテンマークを巻いて奮闘している秋山大地はキッパリ話す。「第2戦に行かない選手からは、『託したぞ』と言われましたし、そういった選手たちの分も、責任を持ってプレーしたい」と気を引き締める。「グループステージからここまでみんなでつないできたモノを崩さないように、しっかり上のステージに進めるように戦う」とはチームキャプテンの柿谷曜一朗。グループステージからここまで、9戦無敗と結果を残してきたルヴァンカップ。その流れをしっかりと汲み、この試合に出場する選手たちはチームのために全力を尽くす。

 ルヴァンカップのベスト4進出となれば、それはクラブ史上初の出来事。「歴史を作りたい。自分が試合に出れば、いつも通り勝利のために全力を尽くす」とソウザは力強く語る。これからのセレッソの歴史を作っていく斧澤隼輝も、「トップチームの一員としてアウェイで試合をすることは初めて。ましてや浦和のサポーターの応援はテレビで見ていてもすごいけど、その雰囲気の中でプレーできるのはうれしいし、思い切ってプレーしたい」と臆する気配はない。第2戦も日本代表の杉本健勇と山口蛍、韓国代表のキム ジンヒョンは不在だが、ベテランから若手までモチベーションは高く、チーム一体の雰囲気は作られている。

「アウェイなので、厳しい試合は覚悟していますが、そういう舞台で勝つことで、チーム力も高まっていきます。山場を乗り越えていくことで、次のステージに進めます。最後の最後まで最善を尽くして戦います」と試合前日に話した指揮官に率いられしチームが一丸となり、クラブ初のタイトル獲得へまた一歩近づくルヴァンカップのベスト4進出を果たしたい。

文・小田尚史