9月23日(土・祝)2017明治安田生命J1リーグ第27節
セレッソ大阪 - ベガルタ仙台 (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 ここまで9月はルヴァンカップ、J1リーグ戦、天皇杯と、アウェイゲームが4試合続いたセレッソ大阪。9月23日、待ちに待った約1カ月ぶりのホームゲームがやってくる。舞台は、今季公式戦全勝の聖地、キンチョウスタジアム。2010年にともにJ1昇格を果たした経験を持ち、長らく好敵手の関係にもあるベガルタ仙台との対戦を迎える。

 第25節・FC東京戦 では杉本健勇の2得点、柿谷曜一朗と松田陸のゴールもあり、1-4と勝利を収めたセレッソだが、前節(第26節 )ではJ1残留争い中のサンフレッチェ広島にアウェイで0-1と敗戦。これで首位・鹿島アントラーズとの勝点差は10に広がり、悲願のリーグタイトル獲得へ厳しい状況に追い込まれた。それでも、実力伯仲のJ1は、最後までなにが起こるかわからないリーグ。残り8試合、まだまだあきらめるわけにはいかない。そして、チームにも「あきらめ」という文字はない。可能性のある限り、戦い抜くのが桜色の戦士。そして「1試合1試合、目の前の試合に臨む気持ちは、(今までと)なにも変わらない。まずは今節をホームでできますし、連敗はよくないので、しっかり勝ちたい」と杉本。高みを目指すためにも、この1試合に『ユン・セレッソ』は全力を傾ける。

 広島戦では敗れたが、ミッドウィークに行われた天皇杯4回戦(ラウンド16)では、玉田圭司、永井龍らを擁する名古屋グランパスに0-1と勝利 。リーグ戦とは先発を総入れ替えしても、「チームとしてやることがはっきりしているなか、球際(の激しさ)だったり、そういう戦う姿勢を見せてくれた試合だった」と山村和也も言うような、『ユン・セレッソ』らしい粘り強い戦いでベスト8に駒を進めた。
「2日前に天皇杯で見せたその力は、(リーグ戦に出ていた)選手たちも見て、すごく感じたこともあると思います。明日の試合ではまたリーグ戦前節とは変わった姿を見せてくれるのではないかと期待しています」と試合前日に述べたのは尹晶煥監督。選手たちも「自分たちも週末に向けていい準備をしたいし、勝たないとあかんと思う」(杉本)と、気合いがみなぎっている。

 仙台とは今季、第16節 で対戦。そのときは、試合途中に清武弘嗣が負傷退場するアクシデントに見舞われながらも、2-4と勝利することができた。ただし、その2失点は、相手のパスワークとコンビネーションプレーに翻弄され、攻め崩されたもの。「仙台も内容は全然悪くはなかったと思いますし、そういうところでは今回もまったく油断できない」(山下達也)、「球際のところとか、そういったところで少しでも気が抜けてしまうと、やられてしまうような相手。もう一度集中して入りたい」(山村)と、選手たちも気を引き締める。自分たちよりも順位が下(12位)とはいえ、隙を見せればやられてしまう。それは、前節の広島戦でも痛感したこと。なにより、セレッソは昨年J2で4位、J1昇格プレーオフで上がってきたチーム。今こそ、『チャレンジャー』として戦うという、今季初めに掲げた思いを忘れずに戦う必要がある。

 しかしながら、現在J1・ルヴァンカップ・天皇杯という国内3大タイトルすべてにおいて優勝の可能性を残すのは、セレッソと川崎フロンターレのみ。そういった状況に持ってくることができているチームであることも確か。チーム全体のモチベーションも高いものがあるだけに、その希望を潰えさせないためにも、この仙台戦は必勝が求められる。
 攻守にアグレッシブにハードワークする『ユン・セレッソ』のサッカーを、ここで再び示すとき。満場の桜色の熱いサポートを力に、タイムアップまで走り抜く。宿敵に勝ってこそ、明るい未来は見えてくる。

文・前田敏勝