10月4日(水)JリーグYBCルヴァンカップ準決勝第1戦
セレッソ大阪 - ガンバ大阪 (19:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
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 セレッソ大阪としてはJリーグカップ7度目の挑戦にして初めてのベスト4入りを果たした今季のルヴァンカップが、いよいよ準決勝に突入。悲願のタイトル獲得、カップウィナーへの挑戦権をかけて、対戦する相手は宿敵・ガンバ大阪。ホーム&アウェイの2試合で争われる準決勝の第1戦では、ヤンマースタジアム長居でのホームゲームに臨む。 

 3シーズンぶりとなるルヴァンカップでは、J1リーグ戦と平行して開催されてきたこともあって、リーグ戦とはメンバーを入れ替えるなど総力で戦ってきたセレッソ。それでも、グループステージを4勝2分でBグループ2位となり、プレーオフステージでは北海道コンサドーレ札幌にアウェイ、ホームで連勝。そして『鬼門』の準々決勝・浦和レッズ戦では、第1戦のホームで0-0、第2戦のアウェイで2-2と2分となるも、アウェイゴール数の差により上回り、準決勝へたどり着いた。
 なんといっても目を見張るのが、ここまで無敗であること。しかも、無失点試合は8つを数え、その半分が1-0。接戦をモノにしてきた勝負強さが光る。粘り強さ、我慢強さ、チーム一体となった守備意識の高さは、今季の『ユン・セレッソ』の大きな特色。それを、このガンバ戦にも発揮したいものだ。

 ただし、チームはリーグ戦で3連敗中。また、第27節・ベガルタ仙台戦(1-4)、9月30日に行われたばかりの第28節・川崎フロンターレ戦(1-5)と大敗を喫してしまっているだけに、その立て直しは急務だ。川崎F戦から中3日と限られた時間の中での準備を強いられたが、堅守の復活こそがさらなる高みへ進むための鍵となるのは、今季前半戦の躍進からも表れていること。しかも、ホーム&アウェイで争うこの準決勝も、2試合合計スコアが同じになった場合にはアウェイゴールの多いほうが勝ち上がる大会規定がある。だからこそ、「最初にホームでやれるので、勝てればベストですが、アウェイゴールルールがあるので失点はどうしても避けたい(丹野研太)」、「浦和レッズ戦のように1戦目が大事になると思うし、まずはしっかり点を取られないことを意識してやりたい(藤本康太)」と、選手たちもホームでの無失点を最重要ポイントにあげる。

 舞台は、絶対に負けは許されない大阪ダービー。今季リーグ戦では1分1敗。ホームでの第7節 では杉本健勇の2ゴールで逆転しながら、終了間際に追い付かれて引き分けた。アウェイでの第19節 では、杉本の先制弾でリードしながら、そこから3失点して逆転され、リーグ戦で9試合続けてきた無敗を止められた。いずれも悔しい思いをしてきただけに、ここでやってきたリベンジの機会を逃すわけにはいかない。

 今回の準決勝2試合では、日本代表FW杉本健勇、MF山口蛍、韓国代表GKキム ジンヒョンの主軸3選手が代表戦のために不在のセレッソ。相手のガンバも代表選手がいない こともあり、リーグ戦とはまた違った様相での試合になることも想定される。ただし、セレッソの思いは1つ。ガンバに勝って、決勝に進むこと。
 もちろん、「一番いいのはホームで勝つこと。ホームで勝つことで、優位な立場になれる」と尹晶煥監督。そのためにも、第1戦から「まずはセレッソも走り負けない、(1対1や球際などの)戦いのところで負けないというのが大事。先手、先手で仕掛けて行ければいい」と丹野が気合いを込めるように、今回もチームの総力を結集し、真っ向勝負で挑む。ミッドウィークのナイトゲームではあるが、ヤンマースタジアム長居には多くの桜色のサポーターが駆けつけてくれる。その声援を、拍手を大きな力に変えて、セレッソ一丸となって、この大一番を勝ちに行く。

文・前田敏勝