4月25日(水)2018明治安田生命J1リーグ 第10節
セレッソ大阪 - ベガルタ仙台 (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 代表ウィークによる中断期間が明けて以降、公式戦5連勝と波に乗っていたセレッソ大阪だったが、先週は悔しさが残る1週間となった。17日にはAFCチャンピオンズリーグのグループステージ最終節、MD6の広州恒大戦 に挑むも3-1で敗れてグループステージ敗退が決定し、そこから中3日で行われたJ1リーグ戦での前節 は、宿敵・ガンバ大阪に1-0で苦杯を嘗めた。

「しっかりと準備をしたが、残念な結果に終わった。壁を乗り越えることができなかった。それを乗り越えることによって上位に行けるのだが、われわれにはまだ不足している。もっと良いチームになるためには、こういった難しい局面を乗り越える力を身につける必要がある」
 ガンバとの試合後、尹晶煥監督はこのように話したが、クラブとしてまだまだ足りないものがあると思い知らされた2試合となった。

 失意のG大阪戦から中3日でやってくる今節のベガルタ仙台戦は、セレッソにとってリスタートとなる一戦だ。「先週は結果が出ない1週間でしたけど、次の試合がすぐに来るので、チームとしても個人としてもしっかりと切り替えて、目の前の試合で勝点を掴むことが大事。前を向いて、もう1度チームのやるべきことを徹底したい」という片山瑛一の言葉は、そのままチーム全体としての共通意識だ。

 メンタル面をしっかりと立て直した上で、戦術的にカギになってくるのは、両ウィングバックが高い位置を取り、幅を使って攻めてくる仙台の攻撃にどう対処するかという点だろう。第2節の北海道コンサドーレ札幌戦 や第5節の湘南ベルマーレ戦 では、同じく3バックの相手に対し、セレッソは大外からのクロスから失点を喫しているだけに、4バックのスライドおよび中をしっかり締める守備をもう1度見直したい。

 また、仙台は前節のジュビロ磐田戦では3失点したとは言え、それまでの8試合で失点は5と守備の堅さも今季は目立っていただけに、セレッソとしては前節では最後の部分で合わなかった攻撃の改善も求められる。「ゴールという結果で(大阪ダービーで敗れてモヤモヤする)気持ちを払拭できたらいい」(柿谷曜一朗)、「自分の役割、仕事をしっかり果たしたい。もちろん先制点も狙っていく」(杉本健勇)とそれぞれ話す両エースから得点が生まれることに期待したい。

 ロシアワールドカップによる中断期間までの大型連戦も、いよいよ後半戦に突入。「この連戦でどれだけ結果を出せるかが、今季のリーグ戦をどういう成績で終えるかにも関わってくる」(キム ジンヒョン)だけに、セレッソとしては1試合も無駄にできる試合はない。大阪ダービーで喫した傷を回復させ、今後の連戦へ向けて力強いリスタートを切るためにも、同勝点で並ぶ仙台との今節は絶対に譲れない。

文・小田尚史