4月1日(水)2015明治安田生命J2リーグ第5節
ジェフユナイテッド千葉 4-4 セレッソ大阪 (19:03/フクアリ/12,516人)
得点者:53' ネイツ ペチュニク(千葉)、59' ネイツ ペチュニク(千葉)、70' フォルラン(C大阪)、75' カカウ(C大阪)、80' フォルラン(C大阪)、82' パウリーニョ(千葉)、83' オナイウ阿道(千葉)、90'+2 山下達也(C大阪)
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●パウロ・アウトゥオリ監督(セレッソ大阪)

「皆さんこんばんは。本当に最高のゲームだったと思います。両チームとも非常にタフに戦い、スペクタクルなゲームでした。さらにピッチの中のみならず、両チームのサポーターがこの試合を最高の舞台に作り上げてくれたと思います。言ってみれば、サッカーの魅力というものが凝縮されたゲームで、こういったゲームがあるからこそ世界を魅了する、これがサッカーというスポーツだと思います。選手とサポーターが一体となって、両チームが戦ったという意味では、両チームに対して心からおめでとうと称える言葉を送りたいと思います。世界のどこのレベルでであっても、今日の試合はひけをとらない内容だったと思いますが、それがJ2だったというのが非常に意義のあることだったかと思います」

Q:今日の試合展開において、勝点1を得たのか、勝点2を失ったのか?

「私は、サッカー界で働くプロというだけではなく、サッカーを心から愛する人間です。今日のようなゲームにおいて、勝つか負けるかのみで話をしてしまうのは、ナンセンスだと思う。両チームともスペクタクルな試合展開をしたという意味では、両チームとも勝点を取りこぼしたという後悔の気持ちはないというのが私の気持ちです」

Q:日本代表から合流したばかりながら、先発で起用した山口蛍選手について

「最高のプロフェッショナルとしての姿勢を今日の試合でも見せてくれた。今日の試合を見ても分かるとおり、彼は日本のみならず、海外のもっと高いレベルでも輝ける選手であることを、ゲームの中で証明した。チームのために、彼は自分を犠牲にして今日の試合に臨んでくれた部分もある。監督としては、彼の気持ちに対して、心からありがとうという言葉を送りたい。彼のような大切な選手が今日の試合に出場したことは非常に大事な事実で、その中で、彼は2つの姿勢を見せてくれた。1つは自分を犠牲にする自己犠牲の精神、2つめは苦労を厭わないタフな気持ち。その2つを今日のゲームで示してくれた」

Q:この試合では、フォルラン選手の負けたくない気持ちが前面に出ていたと思うが?

「まずディエゴ(フォルラン)を称える前に、チーム全員のスピリットを称えたい。ディエゴについては、W杯でMVPも取った選手。クオリティーが高く、格が違う選手であることはみんなが知っていると思うが、彼は今日の試合でそれをハッキリと示したと思う。0-2でリードはされていたが、決して内容的には2点も差がつくゲーム展開ではなかった。決して諦めることなく、同点に追いつき、1度は逆転した彼らのスピリットを改めて称えたい。今日、改めてここで強調したいのは、今日の勝者をあえて決めるとすれば、今日の勝者はサッカーである、と。どちらが勝ってもおかしくない試合で、もちろん、私たちも勝ちたかったが、今日の勝者を決めるとすれば、サッカーというスポーツだと思う」

Q:後半は4-4というスペクタクルな試合だったが、前半は防戦一方だったと思う。前半の戦況をどう見ていたか?

「前半、確かに押し込まれた時間はあったが、試合の立ち上がりは、我々は良かったと思う。相手陣内にシンプルにボールを運びながらチャンスを作ることができていた。しかしながら、少しずつジェフが勢いをつけてきて、我々のゴール前に迫る回数が増えた。それでも、我々は大きくバランスを崩すことはなかったと思うし、相手の決定機も前半はそれほど決定的なモノでなかったと思う。バランスを失わず試合展開の中で立て直していった気持ちの強さを見せてくれた。今はチーム作りのプロセスとして、チームとしての強い基盤を作り上げている最中ではあるが、今日、メンタルを切り替えてタフに戦ったところは評価できる」