12月6日(日)2015 J1昇格プレーオフ決勝
アビスパ福岡 1-1 セレッソ大阪 (15:37/ヤンマー/29,314人)
試合写真・コメントなど
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●井原正巳監督(福岡)
「まずは本当にプレーオフ決勝に多くのサポーターが福岡から駆けつけてくれて、ヤンマースタジアム長居で本当にアビスパ福岡に対して大きな声援を送ってくれたので感謝しております。結果的に何とか引き分けで昇格を決めることができたのは本当にサポーターのみなさんのおかげだと思いますし、福岡でも大勢の方がパブリックビューイングなどでパワーを送ってくれていたと思うので、そういう人たち全てに感謝したいと思います。今シーズンの集大成というつもりで今日の試合は臨みました。セレッソにはリーグ戦で2勝していますが、そのときも内容としては苦しい展開でした。また、セレッソは監督が代わって今までのセレッソとは違う、という思いで試合には臨みました。一発勝負なので何が起こるかわからないというサッカーの怖さもあったなかで、先に先制点を奪われて非常に苦しい展開にはなったんですが、ミーティングなどでそういう展開になることもあるので、そこは慌てないでしっかり最後まであきらめずに戦おうと言ってきました。後半も選手たちが90分間走り続けて、最後までゴールを奪いに行った結果、中村北斗の同点ゴールにつながったのかなと思っています。本当にチーム全員の一体感であったり、思いがあのゴールにつながったと思いますし、スタッフ、またアビスパ福岡の会社の全ての方々の思いやスポンサーの方々の思い、サポーターの方々の思いがあのゴールに乗り移ってくれたのかなと思っています。本当にサッカーは何が起こるかわからないと、追いかけているときも思っていましたし、それがああいう形で最後、結果につながって本当に良かったなと思います」

Q:今日の勝利というよりも、44試合積み重ねてきたことが今日の結果に表れたと思います。この1年で選手たちがいちばん成長した点は? 
「我慢しないといけないゲーム展開であっても、それを自分たちで受け入れながら、自分たちが主導権を握っていない時間帯もそこをしっかりと全員の力でゲームをうまくコントロールして少ないチャンスでもゴールを挙げる。選手たちにそういうたくましさであったり、勝負強さっていうのはこの1年間でかなり付いたんではないかなと思います。それと本当にゲームがどういう状況になっても慌てずに、自分たちのペースというものが90分間通して試合のなかでコントロールできるようになったというのも大きいのかなと思います。そこは今まで勝ってきた自信であったり、苦しい流れでもそれをモノにしてきたというのが選手の勝負強さにつながっているのかなと思っています」

Q:先制されたあと、追いつくまで時間がありましたが落ち着いているように見えました。そのときの心境は?また、選手たちには何を伝えていたのか?
「1点取られてからまだ30分は時間がありましたし、そこで慌てないということは試合前のミーティングでも、こっちに来てからも話していた。選手たちも、ゲームのなかで自分たちのやり方は90分間で最後、追いつけばいい。また、ゴールを挙げればいいという思いをみんなが持ってくれていたと思います。なので、ピッチサイドでも慌てなくていいからという話は選手たちには伝えていました。それと今週はビハインドになった場合も想定して練習していましたし、最後に中原貴之を入れて2トップにしました。その前に3バックの形を変えて前を2トップにしてトップ下を置くような形にして、流れもある程度引き寄せて少しずつわれわれが前に圧力をかけられるようになったのもあって、最後の10分は2トップで行こうという形で前もって話もしていた。そのへんはスムーズにいったのかなと。最後はやはり、運のようなところもありましたし、あそこで中村北斗にこぼれたというのはみんなの、先ほども言いましたけど、気持ちがそういうふうにさせたのかなと思ってます。練習でそのへんも準備したことで、われわれスタッフも最後まで慌てないで済みましたし、選手たちもそれを信じてやれた要因かなと思います。あと何分ぐらいでシステムを変えていこうかというところだけ、スタッフでいろいろ話しながら最終的には決断を下しました」