11月27日(日)2016 J1昇格プレーオフ準決勝
セレッソ大阪 1-1 京都サンガF.C. (15:34/金鳥スタ/13,922人)
試合写真・コメントなど
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●大熊清監督(セレッソ)
「まず、ホームで戦えて、この悪天候のなか多くのサポーターの方が来てくださって、一緒に戦っていただいて本当に感謝をしています。あと1試合、しっかり一緒に戦いたいと思います。
ホームでなかなか勝てずに勝点を落としていることが、自動昇格できなかったことに響いたというのもあり、非常に悔しい思い・試合を多くしてきたのですが、そのなかで、(柿谷)曜一朗の、キャプテンのケガだったりイレギュラーなことを、少しでもみんなで越えながらという結果が、今の立ち位置にいると思います。セレッソに関わるすべての方々とともに、次の試合、壁を打ち破る、越えるという気持ちでこの1週間もしっかり過ごして、積み上げてきた伝統であったり、やろうとしているサッカー、それを最後にしっかりとぶつけて、最後の1試合、出し切って、戦いたいと思います。またホームでできますので、多くのサポーターの方に一緒にスタジアムで戦っていただけるように、ぜひお願いしたいし、それがチーム、選手1人ひとりの後押しになると思うので。ぜひ最後の1試合、一緒に戦っていただきたいと思います。ありがとうございました」

Q:1点を取ったあと、後半にカウンターで2点目を取るチャンスがあったなか、決めきれなかったところは、次への課題になったかと思いますが、その点については? また、3枚目の交代に関して、ソウザ選手に多少疲れがあったと思われたが、最後まで彼を残して柿谷選手を交代したことについては?
「(2つ目の質問の)ソウザのところは、曜一朗が試合を重ねていないなか、少し違和感というか、そういう仕草をしていたということと、ここでリスクを負うべきかというところもありましたので。できれば完封したいということもあって、ピッチに最後まで残したい気持ちと、押し込まれてもカウンターがあってチャンスも作れていたので、自ら動くべきではないというところと、やはりケガのリスクを考えて(柿谷を交代させた)。あとは、京都はパワープレーに来るのが明確だったので、セットプレーでの(高さがある)田代(有三)のところも含めて、切り抜けたいということでした。
(1つ目の質問の)2点目のチャンスを生かせなかったことについては、チームもそうですが、そこはあれだけのチャンスを作っていたなかで個に起因するところもある。チーム・グループとしては、その(チャンスの)回数をさらに増やしていくこと。不思議と守備の意識をさらに全体で高めることによって、(山口)蛍の2列目からの飛び出しとかカウンターが効く。攻め残りではなく、こういう場面でボールを奪うところをきちんとやることが、さらにチャンスを作る。そういう原点、本質を、選手がわかっているかどうかというところで、締まった試合や2点目につながると思います。それをずっと言ってきたし、この試合についても、こういうトーナメントのような試合ではさらに大切になる。そういう意味ではある程度できたと思いますが、前半のプレスバックに比べると、曜一朗もちょっと運動量が落ちたりソウザも落ちたところを、これからの1週間で意識ともども上げていって、精度と(動ける)距離を高めていきたい」

Q:2トップに戻して2試合目になるが、形自体はある程度狙い通り出せていたか?
「本来は自分自身もセレッソも、それは(ベース)というなかでずっとやってきて、藤本(康太)のような本来のセレッソを支えてきた選手がなかなか(復帰に時間がかかった)というところもあったりしたので。システムありきでやることがいいかどうかというのは、ずっと悩んでいた部分はあります。ただ、皆さんもご指摘するように、最後耐えられなかったり、いい試合をやっているけど失点が多いというなかで、システムに合わせずに、勝点を少しでもJ1自動昇格に、J2優勝に(近づける)ということのなかで(3バックを)選択をした。本来、前線の守備能力と後ろの強さがあれば、個人的にも、セレッソがこういう前からボールの出どころにプレッシャーをかけて攻守にアグレッシブなサッカーを今後やっていくことが、セレッソ、サポーターも非常に望んでいることなのかなと思う。これは、チームというよりもクラブが、今U-23もできていますが、そういうところをしっかりと全体が目指していく。そこが重要なのかなと思います」 

Q:柿谷選手が復帰して4試合目となるが、監督からご覧になって、今日の出来については?
決勝の相手がファジアーノ岡山に決まりましたが、現時点での岡山に関する印象は?
「柿谷に関しては正直、4試合目でよくここまで戻ってきたというか、持っているものが違うなというところはあると思います。5カ月以上休んでいるなか、この勝負がかかった試合で、ああいうこぼれ球を狙っていることとか、体力もそうだが頭のほうのハードワークだったり隙を突くところは、なかなか言い続けても本人が気づき続けないとああいう場面で行けないもの。それと、やはりチームがソウザの特長をわかってきたり、ここでこれくらい(ミドルシュートが)打てるんだとか、ここに来てケガ人が治ってきて、そういう個性とか個人とか特長を掴み出したということ。ボランチ同士も、最初は蛍が帰ってきたなかでぎくしゃくしたところはあったのですが、お互いが信頼感が増すことによって、かなりシンプルさが増したことが非常に今、中盤で攻守に安定感を生んでいるなと思う。あと1週間しかないのですが、そこをさらに信頼度を高めて、攻守にお互い信頼して、最後1試合、目一杯戦いたいと思います。
 岡山に関しては、知っている選手がいたり、長澤徹監督にはFC東京の監督時代にヘッドコーチをやってもらったこともあり、昨シーズンの我々(のプレーオフ)のことも含めて、非常に運命的なものを感じます。ただ、そういう感情とかはなしに、本当に積み上げたものとセレッソのすべてを、フェアでアグレッシブな試合で、岡山そして長澤監督としっかりとしたいと思います」

Q:前半1-0で折り返し、ハーフタイムで失点はしたくないが守備に入る意識を少しでも植え付けると相手に勢いに乗られてしまう可能性もあり、そこでどういう言葉を選手にかけたのかが非常に重要だったと思います。その辺はどのように声をかけたのか?
「今回については、前半に関しては本当にいいサッカーをやっていたので、自信を持って続けるというか。守備にも入らずに、本来のセレッソというのはこうだと続けてやれる、その自信と継続するということが、(これまでは)なかなかイレギュラーがあったり精神的にもできなかったところはある。今日はハーフタイムの選手同士の声とかも、自信とかこのまま続けようという言葉が、自ら出た。やはり力が少しだけ蘇ったり、また付いてきたのかなというところ。前半のことを続けるのは楽じゃないけど、続けることが相手にとっても嫌だし、同じことを続けようと。あとは、こういう試合ではセットプレー、そこは彼ら(京都)の特長でもあるので、(やっていることを)続けることと、セットプレーのプラスアルファのところ(での守備)。最後の相手のパワープレーも1点入れられましたが予想内でしたし、山村(和也)も入れておいたのですが、セットプレーのところは自分のマークプラス力を、声なり(やれるだけの)仕事はしようという話をして後半に臨みました」

Q:セレッソらしさ、自分たちはこうやろうと、先ほどからコメントに表れているが、そういうものはチームとして出せるようになってきたのは、どれくらいの時期からですか?
「セレッソというものが、ある意味、自分たち自身の大きな壁になっていたというか。相手という壁もあるし、期待とかいろんな壁があると思うが、先に言ったようにシステムありきとかでは我々に対するパワーがすごく来るので(苦しくなる)。そのなかで、キャプテンであり、我々の得点王だった選手が(ケガで)抜けたという、柿谷の存在自体は非常に大きいと思います。春先からチームを引っ張り、彼中心でやってきて、なかなか得点王かつキャプテンが抜けるというのは苦しかったところだったと思います。彼の天性の明るさだったり人望だったりというところもあったので。チームは生き物だと思っていましたが、さらに昨年からもそうですが、非常にうまくいかないときもあれば、そういう空気とか人によって変わるものだと思っていましたし。やはりキャプテンが戻ってきたことが非常に大きいと思います」

試合後のセレッソ選手コメント
石丸清隆監督(京都)記者会見コメント