本日9月29日(火)、セレッソハウス(舞洲)において、「セレッソの森 スタジアム構想」についての発表記者会見を行いました。
「セレッソの森 スタジアム構想」は、現在のキンチョウスタジアムを改修することによって「育成型複合スタジアム」を目指すものです。

以下に、本日の会見の要旨を掲載いたします。
会見コメント |会見での質疑応答
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玉田社長(写真左)と宮本代表理事(写真右)
会見日時、場所
9月29日(火)舞洲・セレッソハウス
出席者 
大阪サッカークラブ株式会社 代表取締役社長 玉田稔
一般社団法人セレッソ大阪スポーツクラブ 代表理事 宮本功


■スタジアム改修の背景について【玉田社長】
 大阪サッカークラブ株式会社の中期計画を策定するなかで、現在はJ1昇格を目指しているが、「J1昇格後も下位に低迷することなく、常時AFCチャンピオンズリーグにチャレンジしたい」というものがある。

 2012年度からJリーグのスタジアム基準に「サッカースタジアムであることが望ましい」と明記され、ヤンマースタジアム長居は陸上競技場であることに加え、トイレの数が大きく不足している。キンチョウスタジアムは基準に対応できているが、収容人数をもう少し増やしたいということがある。「スタジアム基準をクリアできるスペックへの対応」が一つの背景である。

 また、将来のあるべき姿として、「地域に根ざしたクラブ、スタジアムでありたい。この街になくてはならない存在でありたい」というものがある。ヨーロッパの街では、「おらが街のクラブ、スタジアム」がどこにでもある。スタジアムにはレストランやバーがあって、人々が集っている。
 それを実現していくことの一つが、「セレッソの森 スタジアム構想」である。キンチョウスタジアムの改修は2009年から始まり、2011年からは第2期工事が行われた。いわば、これからは第3期工事ということになる。 ※キンチョウスタジアム改修工事の記録
 クラブの成長、地域との融合を考えながら、ステップバイステップで進めていきたいという構想である。

 それは簡単なものではなく、自治体の協力や多額の資金も必要となる。すぐにできるものではなく、時間がかかるものだが、新スタジアム構想ということで、宮本からご説明させていただきたい。

■セレッソの森 スタジアム構想について【宮本代表理事】
 ポイントはスタジアムを育てていく。キンチョウスタジアムはパーツが分かれているので、我々の体力に応じて、段階的に改修が行える。スタジアムを育てる、つまり育成型で行える。その上で、複合スタジアムとしたい。郊外ではなく都心にあるスタジアムということで、競技を行うためだけでなく、都市型の複合スタジアムとして改修をする。

ポイントは次の4つである。
1.クラブの成長に応じた段階的改修
(1)既存建築物を最大活用した継続的な改修
(2)最新設備の導入:エコスタジアム
2.日本一の親近感
(1)さらなる臨場感と一体感の追求
(2)誰もが楽しめる
(3)緑に囲まれた優しさ:外壁の緑化、国産木材の活用、桜の植樹など
3.地域のための都市型スタジアム
(1)防災拠点としての機能
(2)街づくりを担う都市型スタジアムとして、地域の賑わい、振興の創出:諸施設の併設
4.みんなで育む
(1)みんなが参加できる、スタジアム構想の反映
(2)みんなの力でつくるスタジアム:寄付、ふるさと納税等の活用
セレッソの森スタジアム構想 特設ページ

 現在のメインスタンドとホームゴール裏はそのまま活用する。現在のアウェイゴール裏とバックスタンドを改修する。ゆくゆくは現メインスタンドも改修するかもしれないが、段階的に行う。「セレッソの森」と名付けているので、桜の木を植えたり、緑あふれる長居公園の中のスタジアム、人に優しいスタジアムにしていきたい。
 また、スタンドのお客様の声が伝わる、日本一の親近感、一体感を感じられるスタジアムにしたい。子どもから年配の方、誰もが楽しめる設備、動線を備えたスタジアムを目指す。

 そして都市型スタジアムとして、街づくりを担いたい。街の振興をスタジアムが作り出す形を作りたい。具体的には、複合スタジアムとしての諸施設、サービスを持ちたい。地域の皆様のニーズをしっかりとらえて、試合のない日でもお客様にお越しいただけるようにしたい。地域の方にスタジアムを使ってもらえるようにしたい。

 お客様にとってもやさしいスタジアムでありたいので、皆様の意見をしっかりと聞いていきたい。セレッソ大阪は、Jリーグで唯一、公式ファンサイト「まいど!セレッソ」を運営しているので、それを活用したり、意見を直接お聞きする場を設けて、皆様の声を反映することを丁寧にしたい。
 また、寄付という形で、皆様の力もお借りしたいと考えている。

■改修について
・収容人数は、最終的には4万人規模を目指す。
・改修費用は約50億円を想定し、広く寄付をお願いするほか、各種補助金や自己資金などでまかなう。
・完成は、平成31年シーズンが目標で、工期は2年強を想定している。
・我々が改修したのち、完成後は大阪市へ寄付させていただき、その後長期にわたって施設の管理を行うことを想定している。これについては、大阪市に提案させていただいた。
・長居公園の指定管理については、一般社団法人セレッソ大阪スポーツクラブを代表としたグループが担当させていただく予定になっている。(詳細