7月28日、期限付き移籍が発表になったベサルト アブドゥラヒミ選手の加入会見が行われました。出席者のコメントは以下のとおりです。
加入リリース 

玉田稔 代表取締役社長
「皆さん、こんにちは。セレッソ大阪は、2月末から今季(J2リーグ戦)をスタートさせました。今季の目標は唯一にして最大というもので、J2優勝、J1復帰を掲げて、戦ってきております。皆さんご承知のとおり、残念ながら今は首位とは少し離れた3位にいますが、重ねて申し上げますが、我々は目標を達成するためにも最後まで戦っていくつもりであります。サポーターの皆さんには、最後までぜひ応援をよろしくお願いしたいと思います。
 その目標達成のために、今回、ベサルト選手を獲得いたしました。経緯、彼の特長については、後ほど大熊監督からご説明させていただきますが、最後まで戦い抜く我々を、ぜひともサポートよろしくお願いします」

大熊清監督兼チーム統括部フットボールオペレーショングループ部長
「それでは、選手の紹介をさせていただきます。名前は、ベサルト アブドゥラヒミ選手です。『ベサ』と呼んでほしいと本人は言っています。ポジションについてはFW登録で、代表ではFWをやっていたということですが、FW・中盤・右・左を含めて(攻撃の)いろいろなポジションをやれると本人も話しています。僕もかなり彼のゲームを観ています。本人は、『一番やりやすいのはトップ下』と言っていますが、右も左もベルギーのロケレン(期限付き移籍元)ではプレーした履歴があり、そういう(攻撃的な)プレーをしているという選手です」

ベサルト アブドゥラヒミ選手
「こんにちは(日本語で)。
私の名前は、ベサルト アブドゥラヒミです。クロアチアの出身で、25歳です。今、セレッソに来られてすごく光栄に思っています。よろしくお願いします」

【以下、質疑応答】
Q:セレッソ大阪への移籍を決めたきっかけと、決断した理由を教えてください。
「ヨーロッパでプレーしていて、アジアという(ヨーロッパから)長い距離を移動するということはすごく大きな決断だったのですが、知り合いの方だったり、Jリーグにとてもいい印象を受けていたので、それでこちらに来ようと思ったのが1つのきっかけです。セレッソは今J2で戦っていますが、J1でやるポテンシャルはすごくあると思うので、必ずJ1に上がれるよう努力したいと思います」

Q:アブドゥラヒミ選手が抱く、日本サッカーならびにJリーグの印象を教えてください。
「J2もそうですが、特にJ1のほうはクオリティーがあると、試合を観て感じました。
 セレッソはJ2で戦っていますが、すごく選手たちの能力が高く、一緒にトレーニングしていても、その能力の高さに驚くこともあります。そういう意味でも、このJ2にいるのではなくJ1で戦うべきチームだと感じています」

Q:実際にセレッソ大阪の試合もご覧になられていましたが、セレッソのサッカーの印象を教えてください。
「2試合観させてもらいましたが、少し幸運が足りなかったのかなと。ちょっとしたミスで失点を重ねてしまったというのもあったと思います。普段の実力を出していたら勝てる試合も多いと思うので、その力になれるよう頑張りたいです」

Q:センターフォワードと左右のウイングをこなすと聞いていますが、アブドゥラヒミ選手のプレースタイルの特長、セールスポイントを教えてください。
「前線のポジションならどこでもできると思いますが、それは監督が選ぶことであり、与えられたポジションで精一杯やるのが僕の仕事です。セールスポイントについては、自分で言うのはあまり好きではありません。これから試合に出たとき、何が優れているのか、何が優れていないのかというのは皆さんで判断してください」

Q:新たにチームメイトとなったセレッソの選手たちと、何か話されたことがあれば教えてください。
「ほとんどの選手と少しでも会話をしているなかで、とても親切にしてもらっています。これから一緒になって戦っていけるということをすごく光栄に思っていますし、すごく待ち望んでいます」

Q:セレッソは現在、J1昇格へ向けて3位のポジションにつけていますが、そのなかでアブドゥラヒミ選手がどんな働きをしたいか、今後に向けての意気込みをお願いします。
「僕自身、チームのために働くことを第一に考えていつもプレーしているので、例えば個人での得点だったりアシストということよりも、チームのためにいかに何ができるかを常に考えています。J1に上がるために、スタッフ一同みんな願っていることだと思いますが、僕も朝起きてから、すぐにそのこと(J1昇格)を考えながら毎日毎日練習に励んでいますし、J1という目標に向かって全力で頑張っていきたいです」

Q:来日されて約1週間経ったなか、日本の夏の印象とアブドゥラヒミ選手自身の現在のコンディションについて教えてください。
「まず、日本については、人々が明るくとても親切、料理がとてもおいしいので、すごくいい印象を抱いています。
 ヨーロッパの夏も暑いのですが、ちょっと違った暑さの特長が(日本には)あります。呼吸するのがすごく難しかったりということもあったのですが、数日過ごしていくなか、その環境に段々適応している実感があります。これからも、過ごしていくうちにその環境や気温に順応することはできると思います。
 コンディションは、ヨーロッパはシーズンが6月で終わって、オフが入って、次のシーズンへ向けてということになっていますが、セレッソから興味を持っていただいていることも知っていたので、向こうにいるときからコンディションを早く上げようと頑張っていました。ただ、向こうではボールを使ったトレーニングはあまりなかったので、なるべく早く日本に来て、ボールを使ったトレーニングをして、早く試合に出られるようなコンディションを作っていきたいと思います」

Q:サッカー選手にとって背番号10は特別に感じるところもあると思います。セレッソで10番を託されたことについて、どう感じていますか?
「多くの人が10番についていろいろ話していると思いますが、僕はすべての番号が一緒だと思っていますし、番号のためにプレーしているわけではない。そのように(特別な)印象を抱く人は多いと思いますが、僕は10番だろうが何番だろうが関係なく、一生懸命プレーすることを目標にやっていきたいと思います」

Q:Jリーグを見ると、過去も今も、セレッソを含めて、東欧系の選手が活躍しています。そのなかで知っている選手がいたり、影響を受けた選手はいらっしゃいますか?
「はい。何人かの選手のことは知っています。浦和レッズに在籍しているブランコ イリッチとは、一緒にプレーしたことがあります。今回、移籍するにあたって、日本でプレーする決断の1つにイリッチの助言がありました。『とてもいい環境でできている』という話もあり、彼のアドバイスを信じて、それがこちらに移籍することを決めた1つのきっかけとなっています」

Q:東欧系の選手としては、過去にも技術のあるすばらしい選手もたくさんいますが、小さい頃に目標としていた憧れの選手はいますか? また、ご家族の来日については?
「妻がいるのですが、まだ来日はしていません。今後来る予定にしていますし、自分としてはサポートがあったほうがいいので、来日を強く望んでいます。憧れのプレーヤーとしては、昔、ACミランでプレーしていたシェフチェンコ。ちょっとプレースタイルは違うのですが、彼のような存在になれるよう、いつも目標にして頑張っています」