2月4日(土)練習試合 全日本大学選抜戦
試合結果・出場メンバー
試合後の監督・選手コメント
----------

 1シーズンを戦うベースを作る開幕前のキャンプ。タイでの1次キャンプでは主に守備の構築に取り組んだ。宮崎での2次キャンプでは、その精度をさらに高めること、そして、攻撃の形を増やして得点に迫ることもテーマとなった。

 その宮崎キャンプ2日目となった2月4日。セレッソ大阪は全日本大学選抜と練習試合を行った。40分×4本で行われたこの試合。1、2本目と3、4本目でメンバーを総入れ替えして臨んだなか、1試合目の前半は、相手にボールを持たれる時間こそ長かったが守備の組織は崩されず、圍謙太朗の好セーブもあり無失点で折り返す。攻撃では、福満隆貴が起点となってチャンスが生まれた。

 ハーフタイムに尹晶煥監督のゲキが飛んで臨んだ後半はセレッソが盛り返すと、48分、酒本憲幸のクロスをリカルド サントスが打点の高いヘッドで合わせて先制した。DFラインでは茂庭照幸が鬼気迫るコーチングでチームを鼓舞。試合終了間際に失点して追いつかれた際には、心底、悔しそうな表情を見せた。

 メンバーを入れ替えて臨んだ2試合目は、前半からセレッソが攻め込む。あと一歩のパスが合わずにゴールネットを揺らすことはできなかったが、「やろうとしている意欲や、合わせようとするところは前向きにできている」と水沼宏太も振り返ったように、前にボールが入った時に連動しようとする動き、誰かが空けたスペースを狙う3人目の動きなども含め、手数をかけ過ぎない連係でゴールに向かう姿が印象的だった。

すると、後半にゴールへの意欲が結実。71分、相手GKのキックをカットした山口蛍から杉本健勇、柿谷曜一朗とボールが渡り、柿谷が前で一度溜めて山口へ落とすと、山口は素早く右へ展開。水沼のスルーを挟み、後半から田中裕介に代わって出場した松田陸のクロスに柿谷が落ち着いて合わせてゴールに流し込んだ。守備の精度を高めること。意欲的に攻撃にトライすること。この2つに取り組む宮崎キャンプの初戦は、有意義な一戦となった。

文・小田尚史