「まいど!セレッソ」のオフ企画第2弾は、選手別の2015年レビュー!
セレッソ番の3記者が、今季の活躍ぶりや、日々の取材の中で印象的だったことなどを、選手ごとに振り返ります。ピックアップは15選手の予定。お楽しみにnote


 玉田圭司の2015年

 自身初のJ2での戦いとなった今季は10得点7アシスト。どちらも今季のチームトップだ。さらに、先発した25試合でチームが奪った勝点は47(13勝8分4敗)、得点を決めた試合は6勝2分(J1昇格プレーオフ決勝を含む)という数字からもわかるように、今季の彼はチームにとって欠かすことのできない存在だった。
 移籍後初ゴールは第2節・大宮アルディージャ戦 。鮮烈な直接FK弾を含む2ゴールで印象的なホームデビューを果たすと、J1昇格プレーオフ決勝でも魂を揺さぶる先制点を決めた。全身全霊を懸けて戦った試合後、ピッチでうずくまる姿 はサポーターの胸を打った。
 ゲーム形式の練習では、プロ1年目の前川大河に「仕掛けろ」というメッセージが込められた縦パスを送り、前川が勝負を躊躇すると、同じようなシチュエーションでもう一度、前川に縦パスを出した。後輩へ無言のゲキ、愛情を感じた瞬間だ。若手選手にとって、圧倒的な技術と経験を持つ彼のプレーから学ぶことは多かったはずだ。

 ライターからひとこと

「もっと自分を表現すべき」「緊張感のある試合でも、俺はサッカーを楽しみたい」「(J1昇格プレーオフ決勝を前に)最後は俺が決める」など、発するコメントの1つ1つが胸に刺さり、プロサッカー選手としての矜持を感じさせた。筆者とは同い年。1980年生まれの希望の星として、自信に満ちた様子で戦い続ける姿は眩しかった。来季も桜のユニフォームを身にまとって印象的な得点を取り続け、来季こそシーズンの最後に笑顔で終わって欲しい、と切に願う。

文・小田尚史

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