「まいど!セレッソ」のオフ企画第2弾は、選手別の2015年レビュー!
セレッソ番の3記者が、今季の活躍ぶりや、日々の取材の中で印象的だったことなどを、選手ごとに振り返ります。ピックアップは15選手です。


扇原貴宏の2015年

 前半戦ではハードワークを求められる3ボランチの一角としてタフに奮闘。ただし、第23節・コンサドーレ札幌戦 での脳しんとうの影響により、夏場には戦線離脱を強いられる苦しい時期も経験。終盤戦(第41・42節)では累積警告での2試合出場停止などもあって、大事なときに試合に絡めない悔しさも味わった。また、シーズン全般を通して、チームの様々な変化に対応しようとしたが、持ち味をフルに発揮できたとは言い難いかもしれない。
 それでも、精度の高い左足から放たれるロングフィードを武器に、中盤の舵取り役としてチームに不可欠な選手の1人であったことは間違いない。ちなみに今季の2得点は、第2節・大宮アルディージャ戦 第13節ギラヴァンツ北九州戦 ともに、アディショナルタイムで記録したもので、最後まで果敢に戦い抜く彼らしさを象徴している。願わくば、そういった終盤まで攻め抜く形や得点に絡む場面をさらに増やせれば、チームも扇原選手自身もさらなる高みに到達できるのではないだろうか。

 ライターからひとこと

 舞洲で忘れられない光景は、天皇杯1回戦 で重傷を負った親友の永井龍選手が療養から復帰し、ともに笑顔で練習グラウンドのピッチで汗を流していたときのこと。第39節・ロアッソ熊本戦 前に、「(試合に出られない永井選手を)ピッチに立っている自分たちが勇気づけるというか、しっかりとチームとして結果を残さないと、試合に出ている意味がない。そういう責任感やサッカーができる喜びを、自分たちがかみしめてやっていきたい」というコメントを聞かせてもらったとき、改めて扇原選手の『熱いハート』のすばらしさを実感しました。

文・前田敏勝

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