「まいど!セレッソ」のオフ恒例企画となった「選手別レビュー」。
実り多きシーズンの終わりに、番記者が思いを込めて各選手たちの活躍を振り返ります。


リカルド サントスの2017年

 2016年の32試合出場5得点(J2リーグ)に比べれば、2017年のJ1リーグ戦での先発出場2試合、途中出場7試合で無得点という数字は残念な結果です。しかし、恵まれた体格と敵陣深くでの空中戦の強さは健在。『ルヴァン組』のレギュラーFWとしてルヴァンカップ10試合出場4得点、チームの負けなし優勝に貢献しました。
 今季一番印象に残った試合を尋ねると、「ルヴァンカップ準決勝、ヤンマースタジアムでのG大阪戦 かな」。そして、「その前の試合(準々決勝第2戦・浦和戦)には出場できていなかったので、この試合に向けて気持ちも入っていました。納得の得点も決まりましたからね」との答え。本人も納得の見事なゴールは、鋭い弾道の華麗なシュートでした。また、プレーオフステージ第1戦・札幌戦 で決めたヘディングゴールも「練習通り」の力強い得点で、どれもリカルドらしい心に残るもの。「ルヴァンカップで、セレッソの初タイトル獲得に貢献できたことが本当に良かった」とうれしそうに語ってくれましたが、優勝への軌跡を辿る際には欠かせない立役者の1人です。
 そして、2017年も変わらなかったことのもう1つは秀でたプロ意識。厳しいトレーニングや難しい試合の後でもしっかりと切り替え、チャームポイントのエクボが浮かぶ人懐こい笑顔でサポーターやファンに応えたり、メディアからの質問に対応してくれました。

ライターからひとこと

 ランクアップしたJ1リーグで出番のは少なくなったものの、2017年も外国籍選手の1人としての役割を全うした結果、尹晶煥監督はシーズン最後の天皇杯決勝のピッチにリカルド サントス選手を立たせました。
 11月中旬に右膝を負傷した後(全治3週間)も懸命にリハビリに取り組み、「1日も早く復帰してチームの力になりたい」と話したり、得点した後で「自分のゴールもうれしいが、チームの勝利がもっとうれしい」と語ったり…。リカルド サントス選手の中で、優先順位は常に「自分のことよりチームのこと」でした。以前、「チームはファミリーだから」と話してくれたことも忘れられません。
 まるでコピーしたようにそっくりのお子さんが、試合後にパパと同じユニフォームを来てメディアの前に登場!そんな時、チームと同様にファミリー思いのリカルド選手の表情は、常にキッラキラの笑顔なんですよshine

文・和田りつ子

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