「まいど!セレッソ」のオフ恒例企画となった「選手別レビュー」。
実り多きシーズンの終わりに、番記者が思いを込めて各選手たちの活躍を振り返ります。


丸橋祐介の2017年

 攻撃の起点として、さらには果敢なドリブル突破と鋭いクロスを武器に、2017シーズンもセレッソ大阪に欠かせぬ左サイドバックとしてレギュラーを張り続けた。リーグ戦では、出場停止で欠場した第28節・川崎F戦 を除く33試合に先発し、11アシストの中村憲剛(川崎F)に次ぐ10アシストを記録。
 ルヴァンカップにおいても、グループステージ第5節・新潟戦 で60m超のロングシュートを決めて決勝点を挙げると、前年のルヴァンカップ王者・浦和の敵地に乗り込んだ準々決勝第2戦 では、CKからマテイ ヨニッチの先制点をお膳立てし、前半終了間際には自身も鮮やかな直接FKを決め、難所を突破する原動力となった。
 決勝では、得意の攻撃参加は限られたものの、自身が尊敬してやまない家長昭博とのマッチアップで一歩も引かず、粘り強い守備を披露。初タイトル獲得に貢献した。リーグ戦最終節・新潟戦 ではホニに、天皇杯決勝の横浜FM戦 ではマルティノスに、それぞれ劣勢を強いられる場面こそあったが、シーズンをトータルで見れば、“走攻守”に優れた、高いレベルでバランスの取れた活躍が光った1年となった。

ライターからひとこと

「セレッソで、優勝したいんです」。アカデミーからトップチームへ昇格後、こだわり続けてきた丸橋祐介選手の夢が、ついに2017年、現実のものとなりました。チームでカップを掲げた時の気持ちについては、あくまで丸橋選手らしく淡々と言葉を紡いではいましたが、「それはもう、うれしかったですよ!」と弾ける笑顔がすべてを物語っていました。
 迎える2018シーズンは、セレッソ一筋10年目。ここまで積み重ねてきたJ1、J2リーグ戦の通算出場数は250試合を超えています。ポジションこそ最終ラインの一角ですが、“セレッソ大阪のバンディエラ(旗頭)”と呼ぶにふさわしいキャリアを積み重ねている選手でしょう。
 クラブでの活躍のその先に、1度は日の丸のユニフォームに袖を通した丸橋選手の姿が見たい、そう願っているセレッソサポーターの方も多いのではないでしょうか。

文・小田尚史

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