まいど!セレッソ~マイセレ~のオフ恒例企画「選手別レビュー」。
各選手の2018年がどんな1年だったのか、番記者・小田尚史さんが綴ります。


松田陸の2018年

「J1でもやれることを証明したい」。そう誓って臨んだ昨季は31試合に出場し、飛躍のシーズンとした。右サイドバックのポジションを掴んで迎えた今季も29試合に出場。攻撃では、後方からサポートして追い越していく動きで、守備では粘り強くタッチライン際で体を張る闘志あふれるプレーで、献身的にセレッソ大阪の右サイドを支えた。
 リーグ戦の最終節を迎える前、尹晶煥監督は「この2年間で伸びた選手」と松田を称賛。「キックがうまくなった」とも付け加えていた。すると、最終節・横浜FM戦 では先制されて迎えた56分。高い位置でボールを奪うと、水沼宏太とのワンツーで抜け出して山村和也の同点弾をアシスト。その5分後には、ショートコーナーを受けてクロス。木本恭生のヘディングがクロスバーに当たり、清武弘嗣が押し込み逆転に成功と2得点の起点になり、チームの逆転勝利に大きく貢献した。また、今季は第2節から3試合連続で警告を受けて出場停止にリーチがかかりながら、結局最後まで4枚目はもらわずシーズンが終了。珍しいケースだった。

ライターからひとこと

「小さいころからセレッソの試合を見ていた」彼にとって、大阪ダービーは心から燃え上がる特別な一戦。ただし、強い決意で臨んだホームで迎えた第29節 。試合開始早々、守備への切り替えでスプリントした際に左ハムストリングスを負傷。交代でピッチを後にする際には涙をこぼした。一見ぶっきらぼうだが、内に熱い闘志を秘める愛すべきキャラクター。
「(ダービーでの負傷交代は)本当に悔しかった」。来季の大阪ダービー、彼のプレーに注目したい。

文・小田尚史

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