まいど!セレッソ~マイセレ~のオフ恒例企画「選手別レビュー」。
各選手の2018年がどんな1年だったのか、番記者・小田尚史さんが綴ります。


山下達也の2018年

 キャリア、存在感と、セレッソ大阪の中心選手の1人に数えられるが、昨季と同様、今季も木本恭生との激しい競争に晒された。川崎フロンターレとのFUJI XEROX SUPER CUP こそ先発フル出場で勝利に貢献するも、J1リーグ開幕戦 はベンチを温め、その後も控えと先発の時期を繰り返した。チームが3バックに移行した第21節 からは木本恭生とオスマルが重用され、先発からは遠ざかった。
 それでも、山口蛍が欠場した第25節・浦和レッズ戦 では、ボランチに上がったオスマルに代わり、3バックの一角に入って勝利に貢献。「いつ出番が来てもいいように準備はしているので」とサラリと言ってのけたが、ブレないメンタル面はチームの良きお手本だろう。その後もルヴァンカップを含めて4試合控えが続き、迎えた第30節・FC東京戦 。この試合で、チームはリーグ戦9試合ぶりに4バックに戻すと、山下達也も先発に復帰。すると、持ち前の1対1の強さで相手の強力FWを封じ込めるなど、マン・オブ・ザ・マッチに等しい活躍を見せ、“山下ここにあり”を改めて示した。
 前述の木本だけではなく、U-23では森下怜哉や瀬古歩夢といった若きセンターバックも次々と台頭している現在のセレッソだが、これからも後輩の良き壁となって切磋琢磨し、チームのレベルアップに寄与していくだろう。

ライターからひとこと

 上記でも触れたように、“盤石のレギュラーとして過ごした1年”とは言えないシーズンになった今季ですが、「尹さんは練習からよく見ているし、選手である以上、競争があるのは当たり前」という考えを事あるごとに話していた山下選手。一言で言えば“大人の対応”ですが、シーズン終盤、起用された試合に結果で応えてみせるあたりは「さすが」の一言に尽きました。
 チーム最年長の茂庭照幸選手が今季でチームを離れたこともあり、来季以降、より一層リーダーシップを発揮してチームを引っ張っていく姿に期待したいと思います。

文・小田尚史

マイセレ:山下達也選手の記事一覧