セレッソ番の3記者が、今季の活躍ぶりや、日々の取材の中で印象的だったことなどを、選手ごとに振り返ります。ピックアップは15選手です。
関口訓充の2015年
宮崎キャンプ最終日。古巣・ベガルタ仙台との練習試合後、「自分としてはこの2年間、悔しいシーズンを送ってきた。ここでもう一度自分の存在価値をアピールして、結果を出して、必ず1年でJ1復帰したい」と力強く話した。その言葉どおり、浦和レッズから移籍1年目の今季、彼は最初から最後まで全力でチームに尽くす姿を見せてくれた。シーズンが始まっても、「J2は走り負けては勝てない」と事あるごとに話し、ボールを奪われても奪い返す姿勢や、試合終盤になっても落ちない運動量は目を見張るものがあった。得点こそ1点に留まりシュート精度に課題は残ったが、印象的なアシストも多く、なにより攻守において途切れないプレーはセレッソに必要なモノであった。加入後すぐにチームに溶け込み、練習ではピッチの誰よりも声を出して仲間を鼓舞し続けた。自身がどんな状態であろうと熱い魂をチームに注入し続けた彼は、紛れもなく今季のチームの顔と呼べる存在だった。
ライターからひとこと
「次、セレッソ勝てますかね?」「どこが相手のウィーク(ポイント)ですか?」「やってやりますよ!」日々の練習後、記者とも積極的にコミュニケーションを図ってくれた関口。とにかく喜怒哀楽が伝わってくる選手であり、こまめにアップする自身のブログからも、彼の気持ちをうかがい知ることができた。J1昇格プレーオフ決勝後は大粒の涙で悔し泣き。サポーターの心を動かした。来季もJ1昇格へ向かうチームの先頭に立ち、力強く引っ張ってほしい。
文・小田尚史
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