2015年4月1日、セレッソ大阪公式ファンサイトがオープン。それに合わせて、コラム「続 セレッソ・アイデンティティ」をスタートさせてもらうことになった。


 サイトのコンセプトは、

《セレッソ大阪と一緒に夢を見よう!》
ファン、サポーターの皆さんとクラブが、夢を共有できる場所を目指します。

 である。何とも漠然としているが、ファンサイトの発想自体は数年前からあった。クラブがファン、サポーターの皆さんに情報を絶え間なく提供し、セレッソ大阪をさらに好きになってもらいたい。そして、サイトを通じて交流を図り、「セレッソ大阪を応援してきてよかったな」と思っていただけるようにしたい…というのが始まりである。
 チームがJ2に降格し、夢を見ることが難しくなりそうな今だからこそ、そしてさらに言うなら、Jクラブとファン、サポーターをつないできた名サイト「J's GOAL」が事実上無くなってしまったこともひとつのきっかけだった。
 
 このコラムのタイトルは、一昨年12月に出版した拙著『セレッソ・アイデンティティ』(幻冬舎)にちなんでつけた。本に書き忘れたこと、書きそびれたこと、そして本の出版後に起きたことについても書いていきたい。拙著では、20年の歴史を振り返りつつ、クラブと人が交流し、生まれた絆を描いたつもりだった。が、時が経つにつれ、クラブもチームも少しずつ形を変えていく。セレッソのアイデンティティとは、いったいどういうものだったのか? コラムを書くことで、もう一度確かめたい思いもある。

 2015年、セレッソ大阪は文字通り心機一転のスタートを切った。社長、強化部長、監督…クラブのトップとチームを統括するトップ、チームのトップ全員が新任してのシーズンインは、セレッソ大阪のファーストシーズン以来である。当時の玉田稔事業部長が社長としてクラブに戻り、ブラジル人のベテラン監督が就任したことも、あの1994年に結びつけて考えてしまう。「Jump to J!」の掛け声がこだました長居第二陸上競技場(現在はヤンマーフィールド長居)、誰もが昇格を願い、信じて邁進した日々、そして迎えた歓喜の瞬間。今年、ファン、サポーターの皆さんと一緒に再現できたなら、いやさらにパワーアップして実現できたなら…。そんなチームの様子を深く、熱く伝えていきたいと思う。

 セレッソ大阪公式ファンサイト、そして「続 セレッソ・アイデンティティ」をよろしくお願いします。

文・横井素子


◆横井素子 プロフィール
奈良県奈良市生まれ。広告代理店勤務のあと、フリーランスの編集・ライターとしてセレッソ大阪の広報ツールの制作などに携わる。
1999~2000、2008~2011年はセレッソ大阪トップチーム広報担当、現在はセレッソ大阪堺レディース広報担当、セレッソ大阪公式ファンサイト編集責任者を務める。


◆「セレッソ・アイデンティティ 育成型クラブが歩んできた20年」(幻冬舎)
セレッソ大阪の全面協力を得て制作された、チーム創立20周年記念書籍。
香川真司、乾貴士、清武弘嗣、そして柿谷曜一朗。日本屈指のタレントがセレッソから続々と輩出されるのはなぜか。それぞれに独占インタビューを敢行し、セレッソ大阪のヒミツに迫る。
・価 格:1,400円+税
・著 者:横井素子
・発 行:幻冬舎
・発売日:2013年12月12日
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