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ノジマの優勝と昇格を目の当たりにして

 先発メンバーの平均年齢がようやく17~18歳にあがり、互角に勝負できるようになったのが、2016年。リーグ終盤の第17節・ノジマステラ神奈川相模原戦では、そのあとにつながる貴重な経験をしている。

 脇阪麗奈、野島咲良、北村菜々美、宝田沙織の4選手をU-17日本女子代表(FIFA U-17女子ワールドカップヨルダン2016に出場)に送り出し、善積わらい、田中智子ら若い力が起用された試合。玉櫻ことののゴールで先制、そのあと自陣に押し込まれて防戦一方になり、必死にはね返すも84分に失点し、1-1のドローに終わった。

 この結果、相手のノジマの2部優勝となでしこ1部への自動昇格が決定した。セレモニーが行われ、喜ぶノジマの選手、そしてサポーターの姿を目の当たりにした選手たちに「近い将来、きっと自分たちも」という感情が湧きあがっていた。


「次は自分たちも…!」1部昇格を決めたノジマの選手たちを見つめる。

 2016年の成績は、8勝7分3敗、勝点31の3位。しかし、1部昇格を決めた上位2チーム(ノジマステラ神奈川相模原、ちふれASエルフェン埼玉)とは勝点差10以上あった。それを埋める戦いが、翌シーズンのノルマとなった。 

【その後】
 できたことと届かなかったこと、その両方が見えた2016年。ノジマの昇格は、悔しさとともに、「1部が手の届くところにある」ことを感じさせてくれました。チャレンジリーグ参入からわずか4シーズン、目覚ましい成長はこの後も続きました。

文・橫井素子