常に上を向いて、
とにかく悔いが残らないように

 実力、経験ともにチームNo.1のものを持つ玉田圭司。移籍1年目の今シーズンは、10ゴールをあげてチームの勝利に貢献中。ベテランらしい落ち着きと、第一線を走り続けてきたストライカーとしての熱い矜持で、チームを支えている。
※インタビューは9月16日に実施しました。
Vol.7【前編】よりつづく


■セレッソに来た当初、「選手が若くておとなしい」と印象を話していましたが、それは変わりましたか?
「いや、印象は変わらないですよ。若いですからね(笑)。でも、それは悪いことではないし、前からいる選手のよさっていうのもある。そういうのを自分たち外から来た人間がどんどん引き出すということも、今年の仕事かなと思っています」


9/13 vs栃木より

■若い選手に対して、どんな話をしていますか?
「『こうしろ』とか言うことはないですね。細かい動きで『こういうふうにしてほしい。そのほうが活きるよ』という感じでは言います。どの選手も聞く耳を持ってくれているので、言いがいがあります。もっともっといい選手になってほしいし、その力があると思う。だから自分は言っているので」

■そのへんが変わっていけば、目標にも近づく、と?
「そうですね。練習でできないものは試合でもできないと思うし、練習の積み重ねが大きくなって、チームの力になっていく。そういうことを続けていけるチームが、強いチームになっていくのかなと思います」

■選手を見ていて、もどかしさを感じる…ということはありますか? 
「選手にというより、チーム自体がここにいてはいけないチーム、J1にいなきゃいけないチームなので、チーム全体としてもっと高い意識を持っていかないといけないとは思います」

■3つ目のチームとして、セレッソを選んだ理由は何ですか?
「直感ですかね…。セレッソのグラウンドとか環境とかを見て決めたわけではないので、直感ですね」

■J2でプレーすることに対して、迷いは?
「なかったですね。J1でやるのがいいのか、J2でやるのかいいのか、ということは自分にはわからない。でも、セレッソには1年でJ1に上がらなきゃいけないという目標があったから、すごくやりがいがあると思いました」

■残りの試合で、チームに必要なものとは?
「常に上を向いてやること。1試合負けたら下を向いてしまうのではなくて、目の前の試合に対して、チームとしてまとまってやることが一番大事になってくる。あとは、1人1人が、自分がこのチームにとって必要な選手だという意識を持ってやることが大事だと思います。残り何試合だから…とかいうのではなく、とにかく悔いが残らないようにやりたいですね、僕は」

■あえて聞きますが、J1昇格に向けて自信はありますか?
「自信に満ちあふれていますね、僕は。
僕はバカみたいに負けず嫌いなので(笑)、誰にも負けていないと思っています。僕自身は、声を出して盛り上げるタイプではないので、プレーや自分の背中を見て、付いてきてくれればいいかな思います」

■セレッソのサポーターに対してのメッセージを。 
「僕たちはプレーをすることで自分たちを証明する、それが僕たちの一番の仕事だと思います。それを全力でサポートしてもらいたいですね」

構成・文 横井素子
インタビュー:9月16日