5月3日(日・祝)2015明治安田生命J2リーグ第11節
アビスパ福岡 vs セレッソ大阪 (13:00KICK OFF/レベスタ)
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 開幕3連敗という苦しいスタートを切った福岡だが、第4節・熊本戦で今シーズン初勝利を挙げてからは5勝2分と7戦負けなし。前節は首位を走る磐田を気迫の守りで完封し、ワンチャンスをものにして勝利を挙げた。創立20周年を迎え、井原正巳監督の下で新生アビスパとしてリスタートを切った福岡は、いま勢いに乗っている。

 好調の原因を「戦い方がはっきりしたこと」と井原監督は話す。ビルドアップやチームの成熟度という点に課題を抱える福岡は、第3節から3-4-2-1の布陣に変更。以降、相手ボールの時には5バック気味にして相手のサイドアタックを防ぎ、攻撃では1トップの中原貴之にシンプルにボールを預け、そこで生まれるセカンドボールを前向きの姿勢で拾うことでゴール目指す戦い方を徹底してきた。戦い方をシンプルにすることで意思統一が図られ、それを徹底して繰り返すことで結果が生まれ、結果が生まれたことで自分たちの課題を前向きに修正していくという好循環が生まれている。

 これまでを振り返れば紙一重の戦いも多いが、それを球際の強さ、運動量をベースにした粘り強さで耐え、セットプレーからゴールを奪うことでものにしてきた。ゲーム内容では圧倒された磐田戦も、これ以上ないほどの粘り腰で無失点で凌いだことが最大の勝因。そして唯一の得点はロングスローから生まれた。いまの福岡には、前半を無失点で凌げば勝利を手にすることができるという雰囲気がある。

 しかし、第11節でホーム・レベルファイブスタジアムに迎えるセレッソ大阪は、首位・磐田に勝るとも劣らない強豪。磐田戦を終えた翌日、報道陣に囲まれる中、井原監督は次のように話している。
「セレッソは、J2ではNo.1のタレントぞろい。フォルランは試合に出続けることで調子を上げているし、カカウも戻ってきた。そして玉田もいる。またほかの誰が出てきても能力は高い。その強力3トップに加えて、中盤にもすばらしい選手がいる。当然のことながら攻撃力はNo.1。それをどうやって抑えられるかがポイントになる。
しかし、我々にも得点チャンスは必ずあるはず。そこで、いかにしたたかに決められるかだと思う」
 また「セレッソは、我々よりも間違いなく実力は上だし、強いものを持っている。でも、だからと言って弱気になるつもりもない。自分たちが、それ以上の力を出せることもわかっている」と話すのは、磐田戦で決勝ゴールを挙げた酒井宣福。ほかの選手たちも、自分たちの力のすべてをぶつけると口々に話す。福岡にとっては、ここまでで最も厳しい戦いになることは間違いないが、いつものようにレベスタに集うファン・サポーターと一体になってセレッソを迎え撃つつもりだ。

 なお、現在「レベスタ1万人プロジェクト」を推進中の福岡は、セレッソ戦当日も様々なイベントを予定している。会場に子ども向け巨大アトラクション「アビーふわふわ」を設置するのをはじめ、特別ゲストとしてつるの剛士が来場してミニライブを行う。ほかにも、よしもと芸人「めんたいこ」がスタンドに突撃して盛り上げることになっている。また、レベルファイブスタジアム前広場や、バックスタンドコンコースには、様々なグルメ屋台が立ち並ぶ。特に、あの明太子の「ふくや」が設置する売店は大人気で、いつも長い行列を作っている。
ホームのサポーターもアウェイのサポーターも、スタジアムを丸ごと楽しんでゴールデンウィークの思い出に残る1日になれば最高だ。

文・中倉一志

プレビュー:ホーム2連敗からの立て直しに成功したセレッソ。3連勝を目指し、7戦無敗の福岡が待つ敵地・レベスタへ乗り込む