7月12日(日)2015明治安田生命J2リーグ第23節
セレッソ大阪 vs コンサドーレ札幌 (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 前回対戦時(第16節△1-1)と変わらず7位につけるコンサドーレ札幌だが、ここにきて負傷者が重なったこともあって、前回対戦時にあったほどの勢いは感じさせていない。ただし、前節の先発メンバーの平均年齢は22歳台と、若い選手の台頭もあってフレッシュさは感じさせている。勢いに乗った際のパワーは相手チームの脅威となるはずだ。

 そうしたことを踏まえて札幌の前節(vs大宮アルディージャ)を振り返ると、痛恨の敗戦と言えるものだった。古田寛幸、前寛之のファインゴールで序盤のうちに2点のリードを得ながらも、前半終了間際に1点差に迫られると、後半は大宮の圧力に押し込まれ、最終的に逆転を許してしまった。
「ブロックを作って守るなら守る、点を取りにいくなら取りにいく。そのあたりをチームとしてハッキリさせることができず、中途半端になってしまった」と古田。そして試合全体を振り返ってバルバリッチ監督は「前半は、個の力でもインテンシティーの部分でも我々が相手を上回っていた。若手選手が堂々とプレーをしてくれた」としながらも、「経験のなさも出ていた」と若いチームの試合運びの拙さを指摘した。その前節までは8戦無敗(3勝5分)という抜群の安定感を見せていたが、河合竜二、稲本潤一という経験豊富な選手を負傷で欠いたこの試合では、「若さ」が持つ良さと拙さの両方がモロに出てしまったようである。

 それでもやはり札幌の若手選手たちが見せる、躍動感あるハードワークは魅力たっぷりだ。前出の指揮官のコメントにもあるように、大宮戦では首位の相手にも臆することなくパワフルにボディコンタクトを仕掛け、球際の争いで優位に立ち続けた。結果的に悔しい敗れ方をしてしまったものの、「この経験を絶対に今後の戦いに生かさなければいけない」と福森晃斗が誓ったように、北国の若者たちは前節の悔しさを大きな糧にしてこの試合に挑んでくるはずである。負傷離脱していた選手たちもこの試合に向けてしっかりと調整を進めており、若手のフレッシュさと中堅、ベテランの経験が噛み合った、好バランスな構成でキンチョウスタジアムに乗り込む。

 そのなかで、一際高い意気込みを見せているのが昨シーズンまでセレッソに在籍していたGKク ソンユン。「キンチョウスタジアムで試合ができるのは楽しみ。セレッソにいたときは『あそこで自分もプレーがしたい』と思いながらスタンドから試合を観ていたので、何としても試合に出たい」と特別な想いを口にする。加えて前節は自らのミスから失点を生んでしまったという意識もあるため、「今度は絶対に同じミスはしない」とも続ける。「相手がセレッソだから、というのももちろんありますけど、とにかくこの試合では勝利という結果が求められる場面」と、全身全霊でセレッソ攻撃陣を封じるつもりだ。

 文・斉藤宏則