8月1日(土)2015明治安田生命J2リーグ第27節
愛媛FC vs セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/ニンスタ)
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 6試合勝利から遠のいてた(3分3敗)愛媛だが、前節でようやくその暗いトンネルから脱することができた。ドラスティックにチーム状況が好転したわけではないが、「結果が出たことで調子が良くなっている部分と、調子が良くなったことで結果が出た部分の両方がある」(木山隆之監督)と調子は確実に上向きになっている。それに加えてチームを前向きにさせてくれるのが、この夏の移籍で加わった内田健太、小島秀仁の存在。チームは限られた予算規模の中で少人数の選手でスタートしており、とりわけ両ワイドとボランチの選手層の薄さは課題となっていた。しかし、この2人が加入したことでポジション争いは活性化し、指揮官としてもその選択肢が増えることで戦術の幅も広がることは必至だ。

 だからといって、今節でポジティブな結果が確約される保証は何もない。むしろ木山監督は今節に向けての警戒心をさらに強める。「セレッソ大阪は前半戦で対戦したときとは全く違うチーム。攻守で一体感があるし、フォルラン、カカウらはいなくなったけど日本人選手のレベルは相変わらず高い。その選手たちがチームとして戦う姿勢を持てば強いのは当然のこと。防戦一方になればほぼやられる。かと言って、攻めるばかりで守備を怠っても簡単にやられる」。正攻法でぶつかっていけば、苦戦を強いられることは間違いないところ。愛媛が勝利を掴むためには、勇気と根気と集中力を欠かすことなく、「いままでやってきたベストのことを表現しないと」(木山監督)と気を引き締める。

 愛媛にとって、この一戦はハードな戦いになることが予想されるが、一方で選手たちには楽しみな部分もある。それは、7月12日まで愛媛への期限付き移籍でチームメイトとしてともに戦った秋山大地との再会である。秋山の愛媛でのプレーはハーフシーズンのみだったが、すぐにチームに馴染み、一体感のあるファミリーの一員になった。チームのリーダー的存在である河原和寿も「大地はかわいがられるキャラクターだったから、すぐにチームに溶け込んだ。なによりみんながプレー面で彼のことを認めていた」と親しみのある人柄と、常に100%でファイトするスタイルをリスペクトしていたと話す。だからこそ、愛媛の選手たちはそんな愛すべき“戦友”とピッチ上で相まみえることを心の底から楽しみにしている。

文・松本隆志


前半戦の対戦時、愛媛サポーターから掲出された「拝啓セレッソ様、秋山大地選手をあと半年お願いします」の横断幕。つづき…

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