11月1日(日)2015明治安田生命J2リーグ第39節
セレッソ大阪 - ロアッソ熊本 (13:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 セレッソ大阪サポーターの皆さん、まいど。
最下位で臨んだ前期・第15節の対戦 から約5カ月、私たち熊本、なんとか息を吹き返しまして、状況は大いに好転してシーズン終盤を迎えております。前期対戦ではスコアレスで引き分けましたが、あの試合でいただいた勝点1がいま、少なからず効いてます。

 振り返れば、あの頃は実に厳しい状況でした。第4節・福岡戦に敗れて9試合も勝ちから遠ざかり、第13節・札幌戦で10試合ぶりの勝利を挙げた後もなかなか波に乗れず、シーズン前半を終えた時点では4勝7分10敗の20位。得失点差が-13でした。前節敗れて、またマイナスになりましたが、ホント、よく盛り返してくれたものです。

 その原動力となっているのが、第17節・長崎戦からチームに加わって以降、先発出場を続けているGKシュミット・ダニエル。日本人です。彼の加入によってDF陣は思い切ってラインを高く上げることができるようになり、小野剛監督が就任した昨季からチームに植え付けてきたアグレッシブな戦い、ゴールを守るのではなくボールを奪いに行く守備が実践できるようになって失点も減りました。

 一方で、点も取れるようになっています。攻撃を引っ張っているのが、セレッソでもプレーした日本代表・弘嗣選手の実弟、清武功暉。お兄さんとは少しタイプが違い、自分でも積極的にゴールに向かう姿勢が感じられたり、守備でもガツガツ追えたりと、「柔」ではなく「剛」の選手…、なんですが、フリーキックも持ってます。前節の磐田戦は警告の累積で出場停止でしたが、第34節・金沢戦から4試合連続ゴールと調子は上向き。今節先発に戻るかどうかはわかりませんが、出場すればカギを握ることになるでしょう。

 前期対戦時にはいなかったこの2人の加入がチームの浮上に影響していることは確かですが、チームとしての連携も攻守両面で深まってきました。そのあたりも実感していただけたらと思います。 

 磐田戦では立ち上がり5分にジェイ選手に先制を許し、後半に自陣でのボールロストを発端にしたカウンターを受けて2点目を失い敗れました。この結果、熊本は現在10位で勝点50、6位・東京Vとの勝点差は7。残り4試合、4位・セレッソとはすでに勝点差が13開いていますから、熊本に残されたJ1昇格プレーオフへの切符は、5位か6位の2枚しかありません。勝点の近いライバルチームも含め、今節の結果次第では、その可能性が潰えることもあり得るわけで、つまり前期の対戦以上に負けられない状況でキンチョウスタジアムに乗り込む、ということになります。
ちなみに今季の熊本、アウェイでの戦績はここまで、9勝5分5敗です。

 磐田に敗れた前節の試合後、キャプテンの園田拓也はこう話していました。
「今日は勉強させてもらったと思って、残りの試合に取り組みたい。可能性がある限り、最後まで上を目指します」
 サポーターも同じ気持ちで、大阪に乗り込みます。どうぞよろしく。

文・井芹貴志