3月12日(土)2016明治安田生命J2リーグ第3節
セレッソ大阪 - ザスパクサツ群馬 (16:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 セレッソ大阪は確かに強い。だが、いまの首位は群馬だ。開幕2連勝で単独首位に立つ群馬は、勢いもろとも敵地へ乗り込んでいく。群馬にとって、今節は初のアウェイ戦。セレッソのホーム開幕の舞台となるキンチョウスタジアムは、今季の群馬の実力を示すには格好の舞台となる。

 群馬のカウンターサッカーは、セレッソ相手に効力を発揮する。群馬は昨季、セレッソから2勝をむしり取った。第8節のアウェイ戦 では、フォルランに先制点を許しながらも、小林竜樹の起死回生の2ゴールで逆転勝利。第37節のホーム戦 では、吉濱遼平、江坂任のゴールで2-0と完勝を果たした。

 服部浩紀監督体制2年目の今季、群馬のメンバーは大幅に入れ替わったが、新たに加入したメンバーが打倒セレッソを誓っている。その急先鋒となるのは、元セレッソのフナッシーこと舩津徹也だ。
 舩津は2012年にセレッソでプレー(富山からの期限付き移籍)、13年は富山、14・15年は山形でプレーし、今季から群馬へと渡ってきた。舩津は、ベテラン松下裕樹と不動のボランチコンビを形成。開幕戦からエンジン全開で暴れ回った。開幕・岐阜戦は後半途中にケガで負傷交代し心配されたが、前節・金沢戦には復帰。前半42分に、強烈なミドルシュートをゴールへと突き刺し、勝利に貢献した。彼の攻守のハードワークが群馬の進撃を支えている。

 古巣・セレッソとの首位決戦に挑む舩津は「セレッソには知っている選手が多いので、対戦するのが楽しみ。相手はタレントが揃っていて強いと思うが、勝てない相手じゃない。チャレンジャーの気持ちでぶつかるだけ」とキックオフを待つ。舩津がドーベルマンのようなハードマークで攻撃の芽を摘み取り、前線へミドルパスを配給できれば、群馬の勝機は広がっていく。

 舩津の運動量と献身的なプレーは、群馬に欠かせないモノになりつつある。古巣セレッソを倒すことで、かつてのサポーターへ恩返しをするつもりだ。

文・伊藤寿学