5月3日（火・祝）2016明治安田生命J2リーグ第11節
松本山雅ＦＣ － セレッソ大阪　（13:00KICK OFF/松本）
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　トレーニングマッチを行ったことはあっても、実はセレッソ大阪と松本山雅FCの公式戦での対戦は初めて。今節は“未知なる遭遇”の印象が強いかもしれないセレッソファン、サポーターの皆様のために、ここであらためて松本の現況をおさらいしておきたい。

　前節・愛媛戦をスコアレスドローで終え、連勝は３でストップしたものの６試合負けなし。開幕直後こそ煮え切らない戦いが続いたものの、着実に勝点を積み上げられている。開幕10試合を終えて４勝４分２敗（勝点16）で暫定ながら６位に浮上。この勝点は、Ｊ１への自動昇格を果たした2014年と比べても遜色なく、チームの勢いは上昇傾向にある。チームのスタイルとしては、これまでは簡潔に言えば堅守速攻。縦への早さやセットプレーの強さがストロングポイントだった。しかし今季は、昨季のＪ１での戦いで得た課題を踏まえ、ボールを大事に繋ぐスタイルに挑戦している。
　現在連敗中とはいえ暫定３位と好位置につけるセレッソとの一戦は“上位対決”と呼ぶには少し気が早いかもしれないが、多くのファン、サポーターの注目を浴びる試合となることは間違いない。

　この一戦の注目選手としては、セレッソで１年半プレーした安藤淳を挙げたい。ケガもあってしばらく公式戦から離れていたが、前節・愛媛戦で５試合ぶりとなる途中出場を果たした。「個人的にはバタバタしてしまって、うまく試合に入れなかった」と話すが、攻守において与えられたタスクをしっかりこなしている。連戦だけあって、まさにチームの総合力が問われる時期。先発か途中出場かは現段階ではまだわからないが、複数ポジションをこなすポリバレントが今節も仕事をしてくれそうだ。

　展開としては、冷静に見ればセレッソが主導権を握る時間が長くなろう。とはいえ、松本としても耐えるだけではおもしろくない。ホームである以上、ある程度のリスクを負ってでも攻め立てなければならない場面もあるはず。そこでチャンスを生かして、キム ジンヒョンという厚く高い壁を打ち破ることができるか――。

文・多岐太宿