5月7日(土)2016明治安田生命J2リーグ第12節
愛媛FC - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/ニンスタ)
試合写真・コメントなど チケット
----------

 愛媛にとってセレッソ大阪は簡単に忘れることのできない悔しさを味わわされた相手だ。昨季、J1昇格プレーオフ準決勝の結果はスコアレスドロー。あと一歩で届かなかった1点のために、チームはレギュレーション上敗退。悲願のJ1昇格への希望は潰えた。

 今季の愛媛は、昨季のリベンジを期するシーズンを戦っている。開幕から3戦連続でドローと勝ち切れない試合が続いたが、それら対戦相手は清水、山形、札幌とJ1経験のあるいずれも実力派。第4節・岐阜戦で手痛い敗北を喫したが、第6節・北九州戦で今季初勝利を挙げると、昨季見せた勝負に対する強い執着心が復活。水戸、讃岐戦でも接戦を制して3連勝を遂げた。第10節・松本戦でスコアレスドローに終わり連勝はストップしたが、その勢いはまだ保てていると見てよいだろう。

 愛媛は3日に予定されていた熊本戦が延期になったことで、結果的にゴールデンウィークの過密日程を回避。中7日の十分な準備期間でセレッソ戦を迎えることができ、これは体力面でのアドバンテージになる。歴然としているセレッソとの戦力差をこれでどこまで詰めることができるかも注目されるところ。昨季第27節、ホーム・ニンスタでの対戦では消耗戦となった終盤に愛媛が2-1で勝負をモノにしているだけに、「そういうアドバンテージを前面に出していきたい」(内田健太)と体力面での強みは今節でも出していきたい考えだ。

 昨季の対戦は昇格プレーオフ準決勝も含めると1勝1敗1分と完全なイーブン。この数字はセレッソ側からすれば屈辱的なもののはずだが、逆に愛媛側からすれば「全然戦えるという気持ちのほうが強い」(児玉剛)とポジティブな意味にとらえる。愛媛の選手たちはセレッソに“苦手意識”はなくなり、格上相手に対して臆病にならず、自信をもってホームへ迎え入れるだろう。

 木山隆之監督もセレッソの実力については「J2の中で1番」と認めるところだが、「だからと言って勝てない相手でもない」とキッパリ。同じJ1昇格を目指すライバルとして、その名前にビビらずに立ち向かっていくはずだ。

文・松本隆志